噂によると、私が一目惚れした人は黄山るぅとさんという方らしい。私と同い年。
隣の部署ということもあって、全く話す機会がなくて早この恋は諦めモード
お昼で屋上に来ていると、突然声を掛けられた。
振り返ると、これまたイケメンさん
知らない人にこんな理由で声を掛けるなんて、すごい良い人そう…
だからといって、初対面でしかも男の人に恋の相談をするわけにはいかない。
ここは断らなければ
何だこの人、この会社のメンタルサポーターかなんかか!
良い人バカって感じ。先輩だと思うから失礼だけど…
でも、この時、相談に乗ってもらえばよかったと後で後悔をした。
一週間後
隣の部署に誰か資料の説明をしてもらいに行ってほしい、という部長のお願いに私は速攻手を挙げ、少しスキップしながら隣の部署に向かった。
黄山さん!?
ふたりって同じ部署だったの!?
だったらあの時相談乗ってもらえばよかった…
真面目な方なんだなぁ、
またあの時のような可愛らしい笑みを浮かべた。
この笑顔が、今は自分だけに向けられていると思うとドキドキする。
これは……チャンスだ!
わぁぁ、いきなり急展開だぁ、嬉しい!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。