銃撃戦すら耐える強化床材が砕け破片が部屋中に飛び散っている
先代の暴走───横浜一帯を長く暴虐と恐怖に陥れた『血の暴政』は誰の記憶にも未だ新しい惨劇である
とある日には街の赤毛の少年が皆殺しにされた
首領の車に1人の赤毛の少年が悪戯書きをしただけで
とある日にはひとつの集合住宅に住む住人が貯水槽に投げ込まれた毒で全員亡くなった
敵対組織の幹部がその集合住宅に隠れている可能性が少しあるという理由だけで
またとある日にはマフィアの悪口を言ったものは死刑とする触れを近隣一帯に出した
さらに他者の悪口を密告したものへの褒賞までつけた
そのせいで何年もの間 街全体が中世の魔女裁判さながらの疑心暗鬼に覆われた
裏切りの都で処刑された死者の数は千人を下らない
中には冤罪とわかっていながら殺した例も少なくはないんだと
逆らえば皆殺し それに異を唱えても皆殺し
夜の暴帝とその死兵
それがかつてのポートマフィアの代名詞だった
部屋の温度が数度下がった気がする
森さんの声はどこまでも平坦だった 姿勢も表情もさっきとなんら変わりはない
でもそこにいるのは全くの別人だ
拘束されても余裕そうな表情をみせた彼ですら気圧されるほど温度のない双眸
氷点下の気配
その瞬間彼の拘束具が弾け飛んだ
一瞬で距離を詰め右拳を叩きつける
その拳は直前で止まった
その前には私が掲げてみせた黒い通信機がある
私が釦を押せば通信機はブツッと嫌な音をたてて通話が途切れた
端末に映像が浮かびあがった
to be continue…
めちゃくちゃ遅れてすみません!!!
下書き保存しても消える 書き直しても消える
これにイライラしてしまって少し放置していました…ほんとにすみません
それに主人公をどうやって絡ませるかも納得いかずリア友と話していました…
書けなかった間のコメント スタンプ ♡などとても嬉しかったです!ありがとうございました!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。