ナデナデ
ペラ
ナデナデ
ペラペラ
何年も変わらない茶髪の髪型を撫でても、台本読んだまま反応なしの信ちゃん。
悔しいから、ヘッドマッサージにすることにした。
ムミムミ
猫の手で後頭部から前へ揉み込んでいくと、信ちゃんはおっさんの声を出し始めた。
側頭部をムミムミすると、ゴリラみたいな声に変わる。
次は頭チョップ。
ストンストトン
トトントトトン
なんて言いながら鼻歌を歌って台本を読む信ちゃん。
ため息を吐いた途端に、パタンと台本を閉じた信ちゃんは私にのしかかってきた。
グリグリグリ
手をグーにしてこめかみを押し回され、結構痛い。
私が叫び声を上げると、イヒヒと八重歯を出して笑い、髪をくしゃくしゃに撫で回す信ちゃん。
なんて言って鼻キスをする信ちゃんでした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!