──7月の半ば
中学三年生
夏休みを前に浮かれ気分の生徒も多いのだろう。
下校をしている男女三人
男二人に 女一人
男1) 「おい!北野!!見てみろよこれ!!」
北野と呼ばれた女が振りかえる。
北野) 『何それ?」
北野は、つき出されたグーの手をまじまじと見た。
次の瞬間、
男1) 「バッター!!!!」
てを開いて中のものを北野に投げつけた。
北野) 「いやぁぁあ!!!」
北野が目を開けると二人は、大笑いしていた。
男1) 「ひっかかったぁ-w-w 葉っぱですけど?北野さん??-w-w」
そこには細かくちぎられた葉っぱが紙吹雪のように散らばっていた。
北野) 「あらいー!!!!」
北野はあらいと呼んだ男に蹴りを一発入れた
男2) 「小学生か-w」
今まで口を開かなかった男がそう言って笑った
北野) 「ひろだって笑ってたじゃん」
新井) 「お前だって笑ってたろ」
二人が同時に言ったので、ひろ、いや、広瀬は
広瀬) 「何だって??聞こえなかった。」
そう言って先へと進んでいってしまった。
広瀬を真ん中に三人の影が重なった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!