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青峰と接近戦は不可能だ。
距離を保ちつつ点を稼ぐしかない。
だからといって、大人しくしてられない。
なんせ相手は本能的な勘で挑んでいる天才だ。
最速で決着をつけなければ負ける。
member side:
青峰から聞いてはいたが、速さが桁違いだ。
加速と減速が備わっている。
予想を遥かに上回った。
あれは正しく恵まれた素質。
俺たちと同等いやそれ以上の天才肌だ。
間違いない。
そう零して走り出す水城は
先程前とは様子が異なっている。
その正体がわかることは無いが、なにかが違う。
すかさず青峰がブロックする。
同時に飛び出したのだから、
身長差がある青峰の方が何倍も有利だ。
俺たちは青峰に止められると思っていた。
次の瞬間……
ボールはゴールしていた。
誰も理解が出来なかった。
それは当の本人ですら困惑していた。
先に地上に着くはずの水城に決める事が
できたのはなぜか。
水城は飛んだ直後に重心を後ろに倒し、
不安定な状態でシュートしたのだ。
ありえない。
そんな言葉では表せないだろう。
滞空時間で素早く動ける人間など限られている。
プロの選手ですら難関と云われる技を簡単に
やってのけてしまったのだ。
あれは苦し紛れではない。
テキトーというには正確すぎた。
ますます水城がわからない。
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━━To Be Continued━━━━
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!