第17話

■リク:束縛(ヤンデレ?)■弦月藤士郎
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2022/02/06 09:02
あなた
長尾上官、ただいま戻りました。
長尾景
おっ、あなたの下の名前お疲れ〜
私は桜魔皇国で、長尾上官の下について
祓魔師の仕事をしている。


大変な仕事だけど、上官は厳しくも優しく
仕事内容も自分に合ってるなと感じている。
長尾景
おし、今日はもう帰るぞー!
遅くなっちゃったし、俺送るわぁ
あなた
え!悪いですよ
長尾景
いやいや、女の子だし、一応
『一応』という失礼な言葉に少し怪訝な顔をすると
長尾上官は私の頭をポンポンと軽く触った。
長尾景
悪かったって…w
あなた
絶対思ってないですよね…
弦月藤士郎
あなたの下の名前ちゃん
あなた
わっ!?
後ろから急に大きな腕に包まれた。
女性にしては筋肉質で、男性にしては華奢な腕。
あなた
…藤士郎?
長尾景
おっ、お迎えきたじゃん、よかったね
あなた
はい、まぁ…
弦月藤士郎
帰るよ
藤士郎は桜魔皇国で官吏をしている。

神様への連絡や
身の回りの管理をしているらしい。

優秀な役人であり、彼は私の幼馴染だ。
あなた
藤士郎仕事終わったの?
弦月藤士郎
うん、終わらせてきた。
長尾景
じゃあ俺は帰るわ。
また明日な、あなたの下の名前。
そう言って、長尾上官はまた私の頭に軽く触れた
弦月藤士郎
…やめてよ景くん。
長尾景
おーこわ
長尾上官は『おじゃま虫は退散しますよ〜』と
陽気に去っていった。
弦月藤士郎
あなたの下の名前ちゃん?
あなた
ん?
弦月藤士郎
ダメだよ。
簡単に男に頭とか触らせたら…
あなた
ん…?でも長尾上官だし…
他意はないでしょう
弦月藤士郎
だとしても!!
いつもより一回り大きい声で言う彼。
その顔は、いつもの爽やかな顔ではなく
余裕がないように見えた。
あなた
…わかったよ、気をつける
弦月藤士郎
…うん、わかればいいんだよ
そう言って、藤士郎は私の頭を優しく撫でた。
あなた
……藤士郎は触るじゃん…
弦月藤士郎
僕はいいんだよ。
幼なじみでしょ?
あなた
そうだけど…
弦月藤士郎
さ、早く帰ろ?
あなた
うん
----弦月side





『悪かったって…w』
『絶対思ってないですよね…』
弦月藤士郎
なにあれ
幼馴染のあなたの下の名前ちゃんの頭を
ポンポンとなでる景くん。

居てもたってもいられずに駆け寄った。
弦月藤士郎
あなたの下の名前ちゃん。
あなた
わっ!?
なんて、可愛い反応をする彼女を
後ろから抱きしめる。


目の前の友達に取られないように。

景くんは別れ際またあなたの下の名前ちゃんの
頭を撫でた。

きっと睨むと、ボヤきながら去っていった。
弦月藤士郎
ダメだよ。
簡単に男に頭とか触らせたら…
『他意はないでしょ』なんて言う彼女に
少し感情的になって声を出してしまった。


あなた
…わかったよ、気をつける
弦月藤士郎
わかればいいんだよ
そして僕はあなたの下の名前ちゃんの頭を撫でる
僕だけが

僕だけが触れるんだよ。
僕以外に触って欲しくないんだ。
弦月藤士郎
ねぇ、あなたの下の名前ちゃん
あなた
どうしたの?
弦月藤士郎
好きだよ
あなた
もー……またそういうこと言う
彼女は冗談だと思ってるんだ。

僕は本当に君のことが好きなんだよ。
ねぇ、わかってよ。
なんで分からないの。
弦月藤士郎
…はは、ごめん。
弦月藤士郎
あっ、そうだこれ。
最近仕事忙しくて寝れてないでしょ?
弦月藤士郎
このフレグランス、よく眠れるんだよ。
あなたの下の名前ちゃんにあげる!
あなた
え!いいの……?
弦月藤士郎
うん、ちょっと今嗅いでみてよ
あなた
うん!…スン…わぁ……いい匂い…!
だし…なんか頭がふわふわして…
((バタッ))
弦月藤士郎
…っと、危ない
力なく僕の腕の中に収まる彼女。
スヤスヤと気持ちよさそうにしている。
弦月藤士郎
薬、ちゃんと効いてよかった。
『痛い』思いはさせたくなかったからね
眠る彼女をお姫様抱っこして、自宅へ向かった



これからはずっと一緒だからね。
弦月藤士郎
愛してるよ、あなたの下の名前ちゃん。

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