第13話

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2019/01/14 12:53
廊下を歩く音だけが響く
コツコツコツ
はぁ……
なんでこんなときに笹山はヒール履いてくるんよ
コツコツ響くんやけど
でも……あのとき
『……行こ』
望は何か知ってるような反応してた
笹山を睨んでる気もした
……しげから聞いたのかな?
あなた「ね、ねえ」
小瀧「なぁ」
笹山「ん?」
神山「ん?」
あなた「望と二人きりにさせて?」
小瀧「あなたと二人きりにしてほしい」
笹山「……分かった」
神山「はいよ」
聞こう
知ってるかどうか
あなた「の、望?」
小瀧「ん?」
あなた「その~……」
小瀧「ごめん。」
あなた「え?」
小瀧「俺、気になってしゃーないからしげに聞いた」
やっぱり…
あなた「……うん」
小瀧「俺に言わなかった理由は?」
あなた「……心配かけたくなくて…」
小瀧「またそうやって。しげの方が頼れる?」
あなた「………」
小瀧「しげのが頼れるんか…」
あなた「……」
小瀧「俺、帰るから」
望……
とぼとぼと神ちゃんたちの元へ
神山「あれ?のんちゃんは?」
あなた「笹山」
笹山「はい?」
あなた「失せろ」
笹山「え?」
あなた「失せろ!!」
笹山「……」
あなた「荷物置いて失せろ!!」
笹山「わ、分かった」
笹山さえ
笹山さえいなければこんなことにならなかったのに…
笹山がいるから
こうやって、色々されなきゃいけなくなった
笹山のせい…
神山「あなた……?」
あなた「かみ……ちゃん……」
神山「あなた?」
あなた「ごめ……」
それだけ言って駆けだした

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