なに…何が起きたの、?
私は誰かっ…いやみおちんに投げ飛ばされて
こんな所まで転がってきたんだ。
確認をしようと立ち上がるけど、
自転車やゴミ箱に酷く体を打ち付けていて
足には小さな 痣 が出来たくらい。
腰や足が立ち上がる時にハンマーで
叩かれるような痛みがあるが
そんなことは気にしないで必死に立ちろうと
頑張っていた。
そこにはコンビニでお買い物を済ませた雄也が
出てきていた。
それにしても、偶然すぎる再会。
雄也が手に荷物を持った方の手で
私たちの2m先くらいに無様になった
トラックを指さししている。
私は雄也に言われて初めて、気がついた。
目の前にはトラックが止まっていて
数分前の私たちはバス停に向かう…予定だった。
バス停に向かおうとした途中で
私がこのトラックに…跳ねられかけたところを…
もうここまで考えると
本当に嫌な予感しか…しない。
目の前のトラックは、救急隊員の人達の
力でみるみるうちに動いている。
きっと、トラックの下に人……っがいるのだろう。
その、トラックの下敷きになったいるのは、
私はトラックのところまで届くような
大きな声で叫んだ。
すると微かだがみおちんの手が動いた。
遠くからでも分かる。
そのまま駆け寄って動いた手を握りしめた。
この時はまだ手に温もりを微かだが感じられた。
するといつもの明るい、太陽みたいな笑顔で私に笑いかけてくる。
だが、その笑顔も数秒でなくなり、
握っていた手がスルスルと離れていった。
私はみおちんの手をもう一度強く握りしめ、
問いかけた。
知らぬ間に私の目からは熱い雫が
こぼれ落ちている。
握っていた手に顔を近づけてそっとほっぺに添えた。
もう握った瞬間から分かっていたけれど、
みおちんの手はもうかなりひんやりと冷たくなったいる。
その瞬間からまた涙が溢れ出した。
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温泉に行く夢も全てを奪われた。
みおちんがいないこの世界じゃあ、
私にとって、絶望的。
大好きな人、
大切な人、
失いたくない人、
一緒にいたい人、
この4つ全てに当てはまるのはもう、みおちんしかいない。
でも今日、その4つが私の目の前から全てが消えた。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!