第5話

# 4
843
2018/10/13 23:37


なに…何が起きたの、?




私は誰かっ…いやみおちんに投げ飛ばされて
こんな所まで転がってきたんだ。
神崎 〇〇
神崎 〇〇
っ…それにしてもなんで?


確認をしようと立ち上がるけど、
自転車やゴミ箱に酷く体を打ち付けていて
足には小さな 痣 が出来たくらい。



腰や足が立ち上がる時にハンマーで
叩かれるような痛みがあるが
そんなことは気にしないで必死に立ちろうと
頑張っていた。
高木 雄也
高木 雄也
うわぉ…びっくりした、
あなたじゃん。


そこにはコンビニでお買い物を済ませた雄也が
出てきていた。


それにしても、偶然すぎる再会。
高木 雄也
高木 雄也
てゆうか、あれやばくない、?


雄也が手に荷物を持った方の手で

私たちの2m先くらいに無様になった
トラックを指さししている。
神崎 〇〇
神崎 〇〇
んそっ…そうだよね、


私は雄也に言われて初めて、気がついた。


目の前にはトラックが止まっていて

数分前の私たちはバス停に向かう…予定だった。


バス停に向かおうとした途中で
私がこのトラックに…跳ねられかけたところを…


もうここまで考えると


本当に嫌な予感しか…しない。


目の前のトラックは、救急隊員の人達の
力でみるみるうちに動いている。



きっと、トラックの下に人……っがいるのだろう。


その、トラックの下敷きになったいるのは、
神崎 〇〇
神崎 〇〇
みおちんっ…!


私はトラックのところまで届くような
大きな声で叫んだ。


すると微かだがみおちんの手が動いた。


遠くからでも分かる。
神崎 〇〇
神崎 〇〇
い、生きてるっ…!


そのまま駆け寄って動いた手を握りしめた。

この時はまだ手に温もりを微かだが感じられた。
神崎 〇〇
神崎 〇〇
みおちんっ!しっかりしてよ!
今田 美桜
今田 美桜
あなたっ……よかっ…たぁ、


するといつもの明るい、太陽みたいな笑顔で私に笑いかけてくる。


だが、その笑顔も数秒でなくなり、
握っていた手がスルスルと離れていった。
神崎 〇〇
神崎 〇〇
え、みおちんっ?
ねぇ、しっかりしてよ、さっき動いたじゃん!

私はみおちんの手をもう一度強く握りしめ、
問いかけた。
神崎 〇〇
神崎 〇〇
ねぇ、温泉っ…行くんでしょ?
これって…ドッキリだよねっ、


知らぬ間に私の目からは熱い雫が
こぼれ落ちている。




握っていた手に顔を近づけてそっとほっぺに添えた。


もう握った瞬間から分かっていたけれど、
みおちんの手はもうかなりひんやりと冷たくなったいる。
神崎 〇〇
神崎 〇〇
みおちんっ…私なんかカバわなくて良かったのに。


その瞬間からまた涙が溢れ出した。




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温泉に行く夢も全てを奪われた。






みおちんがいないこの世界じゃあ、

私にとって、絶望的。




大好きな人、







大切な人、







失いたくない人、







一緒にいたい人、





この4つ全てに当てはまるのはもう、みおちんしかいない。



でも今日、その4つが私の目の前から全てが消えた。






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