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第1話

僕はコンパスに興奮する
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2022/11/05 04:00
家に帰り、宿題もやらずノートを開く。
村瀬 タクヤ
ん~ッ……疲れたっ
コンパス
おかえり、タクヤ。
村瀬 タクヤ
…ただいま、
つい笑みが零れた。別に珍しいことでもないのに、彼女のおかえりが嬉しくて堪らない。

彼女はコンパス。決して方位磁針ではなく、円を書くための文房具の1種。何故か俺は彼女の声を聞くことができ、そして彼女は俺の愛している人だ。
コンパス
今日テストだったんだって?自信の方は?
俺が彼女をケースの外に出してやっている間、そんな質問をしてくる。
村瀬 タクヤ
…俺はコンパスがいればそれでいいんだよ。
コンパス
………バカ。バカタクヤ。私はタクヤに将来幸せになって欲しいし、勉強も頑張って欲しいっていつも言ってるのに。
村瀬 タクヤ
……………………勉強はしてるよ、毎日。
コンパス
私で作図するだけじゃない、そういうのただの現実逃避って言うんだよ?
コンパスでありながらも俺たちの関係はいつだって対等だ。俺が偉そうに命令することもないし、彼女も本気で俺の幸せを願っていてくれる。

それは本気で嬉しいけど…………俺はコンパスといられるだけでいいのに。
村瀬 タクヤ
…………じゃあ、今日はしっかり勉強するから…その代わり先にヤらせて。
コンパス
ヤ……ッッ///バカタクヤ!てか私コンパスだし…っ健全な男子高校生なんだしもっとAVとか…………文房具とえっちって…
ブツブツと文句を言い始める彼女。顔が赤くなることは無いが、声で恥ずかしがってるのがわかってまた愛おしい。
村瀬 タクヤ
AVとか言わないの、それに何度も言ってるだろ?俺はコンパスにしか興奮しないって。
コンパス
…………何がキミの体をそんな残念なことにしちゃったのさ…顔もいいからきっとモテるのに。
村瀬 タクヤ
…コンパスに美的意識があったとはね。
コンパス
うるさいなぁ。
会話も長くかなり焦らされているので、俺は少しコンパスの足(だと自分は思っている)を開いてみた、
コンパス
ッッ……本当に…ヤるの?挿れることだって出来ないし…っ絶対楽しくなんか…ッ…ぁ…っ♡
開く大きさをもっと広げてみると、彼女は小さく喘ぐ。
村瀬 タクヤ
……コンパスが恥ずかしがってるのが気持ちいいんだ。
コンパス
…………~~ッ///わかった!わかったけどッ…股をじりじり開かせるのはやめてよ…っ///
村瀬 タクヤ
いつも作図する時だって開いてるじゃん。
コンパス
そうだけど…ッ!あれは図を書くためでッ……そんな、性的に見られてやるのは別というか……ッ
村瀬 タクヤ
可愛い。
コンパス
なッッ///
そういい彼女がまた可愛らしい声を出す。本当に可愛らしい、愛おしくて堪らない。
村瀬 タクヤ
何センチ開けるか試して見よっか?限界まで開いたこと無かったよね?
コンパス
…………や…ッも……ばかぁ///
可愛いらしい声の馬鹿に、俺のそれはそり上がっていく。

確かにSEXは出来ない。子孫繁栄に貢献していないかもしれない。でも俺はそれでもいいのだ。

周りになんと言われようと、彼女を愛しているから。

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