ホシside
部屋から誰かが出てきたことは
なんだよ、
俺の後ろ側から聞こえたその一言で気付いた
それがウォヌだってことも
俺はウォヌから出来る限りあなたちゃんを隠した
ウォヌとあなたちゃんを会わせたくなくて
あなたちゃんに今だけは俺を見てて欲しいから
それに話も別にアイスの話なんてする予定じゃなかった
それでもウォヌがまだ見ていたから
アイスの話をして
手を合わせた
あなたちゃんから手を差し出してくれたのは意外だったけど嬉しかった
正直自分があなたちゃんのことが好きなのはとっくに分かってる
ウォヌがライバルであることも
あなたちゃんと別れてメンバーの所に戻ると丁度店を出るってとこで。
上着を着始めたり
席を立って靴を履いたり
みんながそれぞれ動いている中
ウォヌの姿が見えなかった
もう出たのか、、？
個室から出てウォヌを探す
店内にウォヌの姿はなくて
さっき仕事に戻ったはずのあなたちゃんの姿も見えなくて
嫌な予感がして足早に店を出た
店の裏に回ったところであなたちゃんの声がして
反射的に手前の壁で身を隠す
2人の声が聞こえなくなって
顔を覗かせた
もう少し一緒に居ればよかった
心の底からそう思った
でも
それ以上に
あなたちゃんの手だけ後ろに回ってウォヌの手は回っていないのが気になって
そっか、
あなたちゃんから抱き締めたんだ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました！