第6話

ツンデレ彼氏 × D.s
2,580
2019/02/19 15:53
**重岡くん目線です











「しげちゃん〜」




なんてニコニコしながら話しかけてくるあなた。




『ん、なんや』
「今日、飲み会があるから行ってくるねぇ〜」
『へぇ、そうなんや』




なんだぁ止めないんかぁ〜、
なんて言いながら準備をし始める彼女、

別にあいつ俺の事めっちゃ好きやし。



不安になることなんてなんもない、

って思ってたけど



『もうこんな時間やん…』


時計を見ると針が0を指していた。







全然不安なんかしないおもてたけど、
めちゃめちゃ不安なってきた。



『…遅いなぁ』

5分経っても

30分経っても

帰ってこない。



『…こんな静かやったっけ』



いつもこの時間は一緒に
テレビ見たりゴロゴロしたりする。

あいつがいないだけで
こんな静かなんや、と実感させられる。




『あ〜っ、こんなん思うとか俺らしくないわ』






すると静かな部屋から
ぴんぽーん、と
チャイムがなる。




『…おかえ、え?』
〈あ、どうも…あなたが酔っちゃって送ってきました。〉
『あ、そうなんすか、すいません…』



あなたはそのそこそこ顔のいい
目鼻立ちのくっきりしたイケメンの肩に
もたれかかっている。



「んぁ〜!しげちゃぁーん!」


相当酔っ払っているであろう、


〈こんな遅くまでほんますいません、〉
『…いえ、わざわざありがとうございます』
〈じゃあ、僕は失礼します〉


そう言ってあなたを俺に渡して、
爽やかな笑顔で去っていくイケメンさん。



ちょっと、不安なってきた。
あんなイケメンおったら好きになってまう
のやないか、とか。


「しげちゃ、ただいまぁ〜!」
『ん、おかえり』
『…遅かったな?』
「ちょっと飲みすぎちゃってぇ〜」
『…なんか違う匂いするんやけど』



ぎゅーと俺を抱きしめてるあなたから
多分あのイケメンさんの匂いが
染み付いている。


『…ほな、お風呂入ってきいや』
「しげちゃんも一緒に入ろ〜やぁ」
『ええねん、はよ入ってこい』
「…んー、はぁい」


そしてお風呂から出てきて



「…なぁ、しげちゃん。」
『ん、』
「うちのこと、ほんまに好き?」
『…は、』
「飲み会止めてくれるかな、って思ってたり。」
「最近、好きって言ってくれないし、」
「好きなん、うちだけなんかなって」



そう言って目を潤ませながら
聞いてくるあなた。




『やって、お前、俺のこと大好きやろ?』
「…え、っ、!?」
『やから、心配なんてしてへんわ』
『でも、ちょっとイケメンには気いつけ』
「大丈夫〜あいつも彼女おるしぃ〜」


のへへーん、としている彼女に
聞こえるか聞こえないかくらいに






『俺の方が、好きやし。』





そう呟いた。

「なんか言うた〜?」


というあなたには





『飲み会なんて行かんといて』





そんな言葉が出ていた。

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