遅くなりました(꒪ཫ꒪; )
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はぁ。始まってしまった。
今日から入学したての高校生活が始まる。
「友達出来るかなぁ。」
そんな不安と共に教室へ入ると、
“えー!やばくない??”
“まじ?うちも好き〜”
輪がもうできていた。
「もうやだ、話しかけにくいし…。」
教室へのスマホ持ち込み禁止だし。
仕方ないから課題でもやろう、と
リュックサックを開ける。
そして担任が教室へ来て
自己紹介をして、朝のHRは終わった。
休み時間にスマホを開く。
すると
《友達はどんな感じなんー?》
と、重岡から一通のメール。
〈できひんかったわ。笑〉
《まぁ難しいよなぁ、友達作るんとか。》
〈まぁね。あ、授業やから後で。〉
トーク画面を閉じて席に着く。
《明日はー、遠足の班決めやるからなぁ》
なんてこった。
友達いない私はどうすれば……?
“一緒に班なろ!”
“いいよー!!”
あぁ、もう。余ったところでいいから
入れてください。
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そしてお昼になって、周りの友達は
4人くらいで弁当の用意をし始める。
1人で、食べるの、かぁ。
目の溝になんかが溜まってきた。
“え、あの人めちゃくちゃイケメンやない?”
“話しかけてみようよ、!”
『あ、いた。』
「……あ、重岡、」
『ほな、一緒に弁当食うか?』
「…っ、あ、う、うん、」
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『まぁ、辛いとは思うけどさぁ、』
「…、うん」
『こうやって2人で食うのも悪ないやろ?』
「…うん、」
『寂しかったら、いつでも遊んだるし、弁当も食う。』
『やから、心配すんな、お前なら友達出来る』
「…ありがと、重岡…っ」
『泣くなって、お前は笑顔が1番や』
背中をポン、と押して
『じゃあな。』
と言い教室へと戻って行った。
恐る恐る教室へ入ると、
“一緒に班にならない?”
“話しかけたかったんだけど、ごめんね?”
「う、ううん!私も…だし、ありがとう、!」
“放課後遊ぼうよ!”
……重岡、ありがとう。
“あの男の子って彼氏?”
「なわけ、!笑」
『…ヘクシ、ッ! 俺の噂誰かしとんのか?あ、あいつか笑』
『友達できて良かったやん。寂しなるけどな』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!