私はテーブルにチキン南蛮と白米を運び、いつもの位置に座ると、硝子も私の向かい側に座る。
そして、私たちは同時に両手を合わせた
私はお箸を持って、自分のは食べずに硝子がチキン南蛮を食べる姿をじっくりと見る。
とにかくまずは感想……
硝子はチキン南蛮を飲み込むと、大きな声で叫ぶ。
私は安心して、自分の分も食べ始めた。
確かに上手く出来てる……
まあ、今までずっと悟にも作ってたからな(((
私たちは食器を下げて一緒に片付けると、部屋でゴロゴロしだした。
私はベッドに、硝子は床に寝転がって、適当に携帯をいじったり、雑誌を捲ったりしていた
硝子に確認すると、私は携帯を取り出して、傑に電話を掛けた。
プルルルル プルルルル
ガチャ
私が「悟」という単語を出した途端、傑が咳き込み始めた。
なんかすごい音したけど大丈夫そ?((
なんか、、、傑も変な感じやなぁ?
これは聞くしかない((
コンコン
目の前にあるドアを手の甲で丁寧にノックする。
すると、突然部屋の中から、
ドシャッガシャッッッゴッ
といった、凄い音が聞こえてくる。
……え、なにごと?()
電話を切ると、私は遠慮なく部屋の中に入った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!