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第1話

番外編 そのまた続き
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2021/09/15 22:33
悟は走る足を止めなかった。



人並みにひたすら逆流して、ある一方向に向かってるみたい。


よく分からなかったけど、私はその手を振りほどかなかったし、振りほどけなかった。




なんだか、全部スローモーションみたい。




しばらく走っていれば、屋台の並ぶ道をぬけて、静かな場所に出ていた。




悟は何も気にとめず、そこにあった階段を昇っていく。


私も、負けじと足を動かした。




階段を抜ければ、そこには広い空間が拡がっていて。

人もいなくて。




夜空の華が、ただただ眩しかった。





私が目を細めると、悟は手を握ったまま柵の方へ歩き出す。


柵のそばまで行くと、2人とも言葉も交わさずに柵に手を着く。





私は、視界に花火が入り切るくらい、めいいっぱいに瞳を広げた。



1度瞬きすれば、この魔法が消えてしまいそうで。



ただひたすらに見入ることしか出来なかった。




いつもより花火が綺麗に見えるのはやっぱり











隣に彼がいるからなのかな_____。




悟side



着いたはいいけど……間に合わなかった……


これくらいなら4人で見た方が良かったかもしんねぇ




頭の中でぐるぐると考えながら、隣にいる彼女をふと見てみる。



彼女は大きな瞳をさらに大きくしながら、花火に見入っていた。


五条悟
五条悟
(連れてきて良かった……)
彼女の艶やかな瞳を見るだけで、こんなにも。



こんなにも



胸が痛いんだ。





嗚呼、抱きしめたい。



でも、そんなこと出来ないから。


俺は目を細めて、眉を下げて。



口角をうっすらと上げる。




花火なんか見なくていい。今は彼女のことでいっぱいいっぱいだ。



そうだ。
来年も来よう。



この花火が終われば、終われば……



彼女にこの気持ちを……



花火が今まで以上の音で咲いている。フィナーレか


好都合だ。



俺はゆっくりと口を小さく開いて。
五条悟
五条悟
好きだ


あなたside



……今、悟なんか言った?


言った、かなぁ



私は首を捻って彼の方を見る。


そうすれば……
あなた
ん、悟……?今なんt……
花火を見上げる、貴方が居て。


いつもの白髪はくはつが色付いて、

いつも光っている青い目がカラフルに、いつも以上に光り輝いていて。



胸に込み上げてくる何かに、涙が出そうになった。



花火よりもずっと綺麗な貴方に見とれた。





心を、奪われた。









嗚呼、これが………














家入硝子
家入硝子
おい、お前らどこいってたんだよ
五条悟
五条悟
ごめんて
夏油傑
夏油傑
何も無かったからいいけど……あなたが怪我でもしていたら君、責任取れたのかい?
あなた
2人ともそう怒らずに……でもすっごい綺麗やったよ!!
家入硝子
家入硝子
この前髪と2人で見るはめになるとはな……
夏油傑
夏油傑
それはこっちのセリフだね
あなた
ちょっとは仲良くしような
五条悟
五条悟
そーだーそーだー
あなた
………でもさ、ふふっ
さしす組
??
あなた
来年もまた、一緒に来ような!
五条悟
五条悟
!!
さしす組
もちろん!

来年も再来年も、ずっと一緒で。








私たちの夏はこうして幕を閉じた_____。


゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+


番外編 夏祭りしゅーりょー!!



なぽれおんふぃっしゅです〜!


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