第102話

はちじゅーご
16,954
2021/08/25 22:29
あなた
領域展開_____呪界殲廻場じゅかいせんねんば
私は開いた手の指と指を交差させ、胸の前に持ってくる。



すると、私と呪霊の周りを、黒いドロドロとした何かが取り囲み、ドーム状と化した。




明るくなって上を見上げれば、そこには綺麗な月があった。


私がそのまま目を閉じれば、呪霊がもがいているのが分かった。




何故だろう。


すべてが、分かるのだ。


この領域の全てが、手に取るように分かる。




私がふわりとステップを踏めば、そこにきちんと足場ができた。


本来、この領域には地面がない。



ただただドロドロとした呪力が広がっているだけで、もがいたって、沼にハマっていくように堕ちていく。



私は階段を踏むように、右足を少し上げてみる。


するとそこには、きちんと階段が出来ていた。



私は階段をあがって、下を見つめる。







呪霊が苦しみもがく姿が……この上なく綺麗だった。




















気づけば、そこは固い地面の上。


領域を収束し、出血が多すぎて倒れたのだろう。




私が慌てて身を起こせば、そこにはまだ私の呪力気配があった。



立ち上がって辺りを見回すが、そこには何も無かった。




呪霊の領域も。土砂も。補助監督も、車も。



帰ったのか。


あ"ーでも。

淡い薄ピンクのビーズたちが地面に散らばっていた。


前出かけた時、硝子とお揃いで買った……私の一目惚れの相手。


すぐに硝子も気に入って、硝子はスカイブルーのを買ってた。



私はそれを拾い集めてポケットにしまうと、再びその場にしゃがんだ。






向こうでかすかな呪力反応がする。



そうか。この事件の真相が分かった。



その前にちょっと……

あなた
眠い……
私はその場に倒れ込んだ。


視界いっぱいに広がる星空が、ただただ綺麗だった。







悟side


遅い。

遅い遅い遅い。




アイツが帰ってこねぇ……



いくら特級案件だからって、アイツにしては時間がかかり過ぎている。

夏油傑
夏油傑
……る、…とる、悟!!
五条悟
五条悟
うおっ?!あ、あぁ
夏油傑
夏油傑
悟……お前、ずっとあなたのことしか考えてないだろう……


そう、俺は既に帰ってきている。


予定より任務が早く完了したのと、傑が大怪我したのとで早く帰らなければ行けなくなった。というのも事実だ。



だが、帰ってきたとはいえ真夜中。




いくらアイツはもう既に帰るべき。



……否。帰ってくなければいけない、時間なのだ。




一緒にスイーツ食べに行く約束したってのに……
五条悟
五条悟
別にそんなことねーよ





破んじゃねーぞ、馬鹿。



✽・:..。o¢o。..:・✽・:..。o¢o。..:・✽・:..。o¢o。..:・



この前ぶりです、なぽれおんふぃっしゅです!!


♡は有難いことに多いのですが、なぜかコメントやリクが来ません……(´×ω×`)



沢山いただけたら嬉しいです……




これからもよろしくお願いしますm(__)m

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