私が背を向けると、3人は手を振って
なんだかんだ大人しく見送ってくれた。
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雄英の側に着くと、
大量のマスコミがたむろしているのが分かった。
私は彼らに気づかれないくらいのスピードで、
道の端を通り過ぎる。
無事に校舎に入ると、
私は真っ先に教員室へ向かった。
私は教員室を歩いて、
小さな呪霊どもを握りつぶしていく。
いつもならこの程度の呪霊は放っておくのだが、
もうこの状況じゃ、
どんな呪霊も特級になりうる気がした。
その後、話を聞いていると
勝己は結局攫われてしまったらしい。
そして今晩、ヒーローたちがそれを助けに行くそうだ。
私も一応着いていくことになった。
………そんなに深刻なんか………
私の予測では、勝己は今頃
敵に連合に入るよう勧誘されている。
まあ、勝己なら大丈夫。
勝己はそこまで弱い人間とちゃうから。
問題はそう………あとの雄英生、か。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!