日本に帰る前に、ヒチョンとカフェで会うことになった。今までの経緯を知ってるヒチョンに相談したくて、あなたから誘った。
慌てて、スゥーっと息を吸い込む。
バカだなぁあなたは、と笑われる。
なにも、ユンドンのことわかってなくて、本当に自分はバカだと思う。
Aクラスにあなたが来たら嬉しそうにしてるし、他の男と話してたらムッとした顔してるから、わかりやすいらしい。
あの時はすべてを手放して日本に帰ったから、ユンドンの状態も知らなかった。
私はあなたを傷付けてしまったのかな。大切な人なのに。
ポンポンとヒチョンがあなたの頭を優しく撫でた。
静かにずっと頭を撫でてくれた。
わたしの気持ち。私はずっとどこかで自分の気持ちと向き合うことを恐れてた。でもそろそろ、確かめなければいけないのかもしれない。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。