第21話

嫉妬
1,006
2020/01/11 01:05
午前中のミーティングも終わり食堂で昼食を食べていると、むすっとした顔のヨンフンが目の前に座った。
you
ん、オッパ?他のメンバーは?
ヨンフン
ヨンフン
あっち
ヨンフンが指差す方向をみると少し離れたところで5人で食べてるのが見えた。
you
オッパはいかないの?
ヨンフン
ヨンフン
いかない
相変わらずヨンフンは不機嫌な顔で荒々しくごはんを食べている。
you
…なんか怒ってる?
ヨンフン
ヨンフン
怒ってる
you
…私に?
こくこくと、頷く。
you
なにかしたかな?
ごはんをいっぱい頬に詰め込んだヨンフンに睨まれる。
ヨンフン
ヨンフン
朝、豆といたでしょ
you
うん、練習室で一緒だったよ?
ヨンフン
ヨンフン
ヌナって呼ばせて喜んでた
you
えっ、違う違う違う!
聞かれたから教えただけで!
どうやら朝のやりとりを見ていたらしい。
ヨンフン
ヨンフン
あなたってそういうとこあるよね。
ヨンフン
ヨンフン
豆もユンドンもあなたのタイプど真ん中だし。
you
おっぱ…
泣きそうな顔でヨンフンを見る。
ヨンフンは、少し俯いて前髪をくしゃっと乱した。
ヨンフン
ヨンフン
くだらない嫉妬だってわかってる。
ヨンフン
ヨンフン
でもあせるし、嫉妬だってする。
ヨンフン
ヨンフン
あなたが自分の気持ちと向き合える日まで待とうと思ってるけど、我慢できない日もある。
ヨンフン
ヨンフン
今、正直にいっていい?
次の言葉を紡ごうと口をかすかに開く。

伝えるのは自己満足だ。受け手のあなたのことを考えずに自分だけスッキリしようとしている。伝えるときっとあなたは困るだろう。
you
オッパ…
あなたの手が小さく震えてるのをみて、ヨンフンは手を重ねた。
ヨンフン
ヨンフン
…ごめん。でも、もう言うよ。
ヨンフン
ヨンフン
あなたが好き。一番大切で、そばにいたい。
頭をぽんぽんと撫でてから、ヨンフンは食べ終わったお盆を持って食堂を出た。
ヨンフン
ヨンフン
(あー…、なんで言ったんだろ)
告白するならもっとロマンチックなところにしたいと思ってたのに、こんな食堂で。

後悔するけれど、もう我慢もできなかった。

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