第6話

韓国合宿
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2019/12/18 00:49
そして、怒涛の韓国合宿が始まった。
練習生たちは課題曲を必死に練習して、その隣であなたもサポートに徹していた。
you
(あれ?オッパかな?)
Bクラスの練習室の前を通ると、部屋には入らずベンチに座っているヨンフンを見つけた。タオルを頭からかぶり、目は少し虚ろげだった。
you
オッパ、大丈夫?
隣に座って声をかけると、やっとヨンフンも気付いて目があった。
ヨンフン
ヨンフン
大丈夫大丈夫
you
今は誰もいないから、無理しなくていいよ?
リーダーとして、年上として引っ張っていく役目が多く、場の雰囲気を良くしようとムードメーカーでもある彼は、なかなか弱いところを見せてくれない。
あなたの前だけでも、素の自分でいて欲しかった。
ヨンフン
ヨンフン
やっぱり悔しいなぁ
同じメンバーがAクラスに行って一人だけBは、やっぱりキツい。
ヨンフン
ヨンフン
ダンスレッスンでも注意されて、さすがにこたえるね
HALOのリーダー、デビュー前のバックダンサーとしての経歴もここでは意味をもたない。その誇りがあるからこそ、打ちのめされてしまう。
あなたも練習生だったころを思い出して、心が痛んだ。
ヨンフンの背中を、ゆっくりさする。 
you
注意されるってことは、まだ伸びるって期待されてる証拠だよ
you
大丈夫。オッパなら、この壁を超えれるから。
ヨンフン
ヨンフン
ありがとう。あなたのおかげで、ちょっと元気出てきた
ぽんぽんと、あなたの頭を撫でた。
ヨンフン
ヨンフン
僕の、最高の仲間だよ
you
(なかま、か…)

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