食堂へ行くとAクラスがご飯を食べていた。ユンドンがあなたに気が付くと手招きして呼ばれ、彼らのいる席に座った。
2人ともヨンフンのことが気がかりのようだった。
スプーンを置いて、顔をあげた。
Aクラスであること、一度デビューしていることで失敗できないプレッシャーは2人も感じてるはずで、それでも気丈に振る舞って周りの練習生を教えてる姿を見ると、少し心配だった。
ヒチョンの肩をパンっと叩くと、大げさに痛い痛いとおどけて、それをみたユンドンが声出して笑った。2人とも元気そうでよかった。
向かいの席に座っていた蓮くんが口を開いた。Aクラスの席に勝手に入ってきて何も自己紹介ぜずに今の今まで勝手に喋っていたことが急に恥ずかしくなる。
温かい目で微笑まれて、少し照れてしまう。蓮くんはすごく澄んだ目をしていて、心の内側まで見透かされそうだった。
あらぬ誤解が生まれそうになって焦ってるあなたを見てユンドンはへへっと笑っていた。
ボソッと呟いた一言は、周りの声にかき消されて誰にも届かなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。