樹side
俺がトイレから戻って来ると…
絶対まこっちゃんあなたを独り占めしようとして…
ふと見てみるとまこっちゃんからLINEが来ていた
樹さん!俺とあなたでジェットコースター乗ってるんで!
またあとで合流しましょ!
まこっちゃん…許さん…
俺はジェットコースターのあるエリアに走り出した
まこっちゃんの声がした
振り返ると笑顔のまこっちゃんと下向いてるあなた
俺はすぐにふたりの元へ向かった
なんか怪しい…
あなたを呼んでみると、
そう言って顔をあげたあなたの顔が少し赤かった
絶対なんかあったな…
俺はあなたの手を引いて走った
俺は観覧車にあなたを連れていった
あなたが好きそうだからなんてうそ、
本当はふたりきりになりたかったから
正確に言うと、独り占めしたかったんだ、あなたを
俺たちは観覧車に乗りこんだ
だんだん上がって行く観覧車に興奮するあなた
…可愛い
そう言ってあなたはまこっちゃんの方に指を指す
俺とふたりきりのはずなのに、、
なんか、嫌だ
グイッ
俺はあなたの顔をこっちに向けた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。