第3話

私の恋はビター 親友編
22
2021/07/19 15:08
私は……
好きな人がいる






私の親友に彼氏が出来た


その時時間が経つ度に思うことがある


2人を見る度に
隣が私だったらいいのに

なんて思うようになった


この気持ちは彼に対しての気持ちなんだろう……






2人が別れた

親友がまた私の……
この時気づいた

気づいてはいけない


私は親友が恋愛対象として好きだ



私は親友といると気持ちが溢れて
どうしようもなかった
気づかなければ……










私は親友が色んな人と付き合っては別れていくのを見て何も出来なかった

それが何よりも辛かった
だから私は



『 寄り戻したら?』
これを言っていいのかすごく迷った


でも大切な人のために

『今は好きになって貰えなくても時間が自然と本当の愛に変えてくれるはずだよ』

これは私がいつかもしもあなたと……
って思ってた事

あぁ……
言わなければ





私だけが


彼女の傍から離れなければ



男の子になれたら



可能性はあったかもしれないのに




はは……
んなわけないか




バレンタイン前日

親友は一生懸命頑張ってた


本当の自分を隠してまで……


なのに



私は2人が寄りを戻したのを苦しみながらも信じて
連絡を待ってた








幸せに……






そう願ってたはずなのに




彼が帰っているのが見えた


上手くいったのかなって
手元を見てみると
何も持っていなかった


もしやと思って私は彼女の所へ向かった




彼女は崩れ落ちていた
手には彼女が一生懸命作ったチョコ


私は何も言わずに抱きしめた

自分でもよくわからなくなって

彼女が彼を思って作ったチョコが欲しくなった
そして『ひとつ貰うね 』
そう言って食べた
大っ嫌いな苦いチョコ
でも今は彼女が他の人を思って作ったからもっと苦い
『 このチョコは苦いね』



彼女は
『今日家に来てよ
大切な親友のためにとびっきり美味しいチョコ作るからさ 』
私は嬉しくてしょうがなかった

まるで私のものになったみたいで



帰り道
ある子を見つけてしまった

親友から相談を受けた時に聞いてた彼の想い人であろう女の子


親友の顔がどんどん強ばってく




だから私は

なんだか
なんで親友がって思ってしまってイラついてしまった
本当はこんな事おかしいのに……

「上手くいってよかったね」

どんどん隣で悲しそうにしてる親友を見ると
つい口走ってしまった
やってしまった
意地悪をついてしまった


私最低だ




でも親友が少しでも楽になるなら


私は




鬼でも悪魔でも
なんでもなってみせる
そしてそんなことがありその後

彼とあの子は結ばれなかったようだ



罪悪感で押しつぶされそう




でも


大丈夫

私には彼女がいる




そんな思いを抱えながら高校になる前



高校に入ったら人数がもっと増えて
クラスも別れて
親友と一緒にいることは少なくなる
そして他人になってしまったらという恐怖がでてきた


だから


離れてしまう前に







最後に



思いを伝えよう
卒業式みんな別れを悲しんでいる


そんな中私は彼女と思い出の写真を撮りながら


シャッター音と合わせて


『好き』
カシャ





彼女が
「え?もう1回言って」


『愛してる……』

まるでドラマのように風が吹いてスカートが揺れて桜吹雪が……


まるで応援してくれてるみたい




「私は……その……考えたこと無くて……」

『いいよ気にしないで』
「でも……」
『ねぇ返事くれなくていいから
まだ親友でいて……お願い……』




こうして私の恋は終わる……







「」

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