橙星 じぇるの過去編(中学1年生)
俺の家はそうだった…父も母も良い大学に行っていて、良かったことがたくさんあったからだろう…
勉強に関してはとても神経質になっていた。
小学生の時から中3の勉強をし、中学に入った今では高校の勉強と、中学の総復習をしていた、友達と遊ぶ時間もなく…毎日毎日勉強の日々
中間テスト、期末テスト、一回ずつ終わった。
結果としてはどちらも学年一位の“497点”と“895点”
だったが、親は中学のテストで満点取れないのはおかしいということで家庭教師を増やされたのであった
帰宅
自室
勉強中
そうやって、毎日毎日、辛くても勉強はやめれなくて…
俺の心はもう、限界に達していた
そうして夜の21:00
自室
俺は毎週週末になると図書館に行く。
理由としては場所を変えることで勉強がはかどるっていうのもあるけど、何より親の目が届かないから気楽にできるのだ
次の日(5:30)
ピピピッピピピッ
ちょうどこの頃からだろうか…俺は疑問を抱いていた。
親子は皆、お母様と呼んでいるのだろうか?親の言うことは必ずしも絶対と言えるのか、と。
中学の友達は皆お母様のことをお母さんや、ママと話していたから。
自室
15:00
ピピピッピピピッ
玄関でリビングの方に向かってポツリという、決して戻っては来ないとわかっていても
電車内
ガタンゴトン、ガタンゴトン
数時間後…
と思いながら、でも久しぶりによく寝れたし、気分がスッキリした
気分転換、気分転換と心の中で言い聞かせながら俺は終電の電車を出て、電車で見た海に行った
その頃にはもう夕方になっていて晴天だった今日は夕日の光が海にキラキラしていて、とてもきれいな現実ではないような感じがした…
その声を誰かが、聞いていたのだろう…
名乗っていいのか、少し迷った、でも相手には失礼だしという気持ちでどうしたらいいかわからなくなった、そんなとき莉犬は
その時、莉犬はとても切なそうで、遠くを見て、
そして、何よりも目が潤んでいた
俺は自然とそう言っていた、俺も友達は欲しかったし、何よりもそんな顔をしてほって置けるほどの精神は持ち合わせてなかったからだ、
莉犬はとてもびっくりしていた。でも、すぐに
莉犬はとても笑って言った、その笑顔は眩しくてでも、そこに流れた一筋の涙の跡はきれいでこんなにも見惚れたのは初めてだと思った
あの無邪気な笑顔の裏には莉犬の壮絶な過去があって頑張ったんだなぁとおれは思った
優しく問われて俺は気づいたら莉犬に家の勉強の厳しさについて話していた、
俺は帰りの電車の中でずっと考えていた。
俺の中で答えは決まっていた…もうすでに莉犬に言われたときから
こうして家に帰って児童養護施設に相談した…児童養護施設の人たちはとても優しかった、親は自分の経験を子供に教えていたと言っていたが、
莉犬の押し付けっていう言葉を聞いてからじゃ本当にそうにしか聞こえなかった…ただの押し付けに従う必要なんてない、
俺は莉犬に救われた、莉犬の、親の押し付けに従う必要なんてない、という言葉と、親の言いなりより自分のしたいことをすればいいという言葉は俺に一歩踏み出す勇気をくれた。
それから俺は児童養護施設に引き取られた。
-じぇるくんの過去編end
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。