紫月 七守の過去編(中学1年生)
いつもどおりの日常、だった…
あの悲劇が起こるまでは…
その悲劇は一瞬でいつもどおりの日常を消していった
プルルルル、プルルルル
《》は電話で話してることです
○○病院
診察室
病室
俺の中で、何かが切れた音がした、プツンと、
俺は泣いた…何時間も何時間も…わからなくなるまで泣いた…それほど家族のことが大好きで大切だったんだと自覚した…でも自覚しても、あの日常はもう戻ってこなくて…どれだけ願ってもそれは意味のないことで、、
事故死…死因は脳の大部分が傷ついたから…事故が起こった理由は子供が勢いよく飛び出してきて…それを避けるためハンドルを切った先には大きなコンクリートの壁があった…そこに衝突し、運が悪く脳の方に傷がいったかららしい…
それからというもの俺の生活は一変した…
学校にも行かず、食事はほぼ何も取らない…そんな生活が続き、俺はやせ細っていった
そんなある日の夜中
真夜中になんのあてもなくそこらへんをフラフラとしていた
そんなとき
そうして、俺は警察署についていき、児童相談所と相談をし児童養護施設に行くこととなった。俺は極度の栄養失調で、小学生6年生の身長150cmで、体重は28kgだったらしい
ねぇ…お母さん、お父さんこんなになってしまった俺でもずっと見守ってくれてますか?まだ、我が子だと思ってくれていますか?
そんな、優しい声が聞こえた気がして、涙が出そうになった
-ななもり。の過去編end-
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。