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第3話

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18
2018/10/01 22:32
__ 籠の中の鳥は


昼間のものとはまた違う、背筋を這うような汗が一筋流れ落ちる。


__ いついつ出やう


俺と倖は少しずつ、 声のする方向、森の奥へ奥へと足を進めていく。


__ 夜明けの晩に


どうしてだろう、と思った。
危ないんじゃないか、とも思った。
しかし足が言うことを聞かない。
不思議と、惹き込まれる声だった。


__ 鶴と亀が滑った


声の主に “会ってみたい” と思ってしまった。


__ 「 うしろの正面だあれ 」


一瞬では、理解できなかった。
俺たちが今どこに居るのか、俺たちの身になにが起こったのか。

本当なら有り得ない。
森だったはずの場所に洋館が “ある” ことも、
ずっと奥のほうで聞こえたはずの少女の声が、俺たちの “真後ろ” で聴こえたことも。

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