事務所へ戻り、午後の練習が始まった
1週間前という事もあり、それなりに皆緊張していた
ダンスもミスなくこなせるようになっていた
流石のダンサーでも、ステージでミスはできないしね
コーチの声とともに、一気に騒がしくなる
まあ、ダンサーとの仲がよくなったわけではない
逆にミンジュンさんの件でもっと悪くなったくらいだ
小声で話しているようだが、全部耳に入ってきた
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私の耳元で、周りの人には聞こえないよう呟いた
そう言ってペットボトルを渡してきた
渡してきたかと思うと、
そのまま私の腕を掴み
バシャッ、、
わざと自分の顔に水をかけたのだ
もう、流石に呆れてくる
というか、凄いとまで思えてしまう
ここまでして何がよいのか、
皆の目がさらにキツくなったのが分かる
これは、無理かもしれない…
心のどこかで、そう思う自分がいた
コーチの声で、また練習が再開した
それはそれはとてつもなく悪い空気で
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。