第216話

ユンギさん
4,563
2020/07/31 04:41



沈黙を破ったのは、ユンギさんだった

















ユンギ
ユンギ
なあ
…はい
ユンギ
ユンギ
お前、大丈夫か?
……へ?
ユンギ
ユンギ
あーいや…
ユンギ
ユンギ
嫌でも変な噂は耳に入ってくるんだよ
ユンギ
ユンギ
それに、ジョングクから湿布の話も聞いた
ああ…
それなら大丈夫です
ユンギ
ユンギ
…そうか








ダメだ、








せっかくここまで耐えてきたのに、








ここで崩れてしまったら意味が無い











ユンギ
ユンギ
本当に大丈夫なのか?
……。
だ、大丈夫だって、
言い聞かせないと…
大丈夫じゃないんです…










泣くな








泣いちゃダメだ








今泣いたら全部諦めてしまいそう











ユンギ
ユンギ
そうか…










泣かないように、下を向いて歯を食いしばった








すると、




























ぽんぽん












…ぇ
ユンギ
ユンギ
まあ、誰だって辛い時はあるさ








ユンギさんの手は、凄くあたたかくて、








すごく優しく感じた








頭を撫でられただけで、








私の中でつっぱっていたものが、とけたような気がした








一気に心が楽になった










ありがとうございます…
ユンギ
ユンギ
全然








それから少し時間が経つと、ユンギさんは立ち上がった







ユンギ
ユンギ
じゃ、俺ももう帰るわ
ありがとうございました
ユンギ
ユンギ
俺は別に何もしてないよ
ユンギ
ユンギ
ま、練習も程々にな
はい
ユンギ
ユンギ
じゃ、








.
ユンギ
ユンギ
あ、
…?
ユンギ
ユンギ
ステージ頑張れよ
ユンギ
ユンギ
楽しみにしてる
…はいっ









ふっ、と笑ってユンギさんは帰って行った








なんだか凄く心が楽になった











よし、あと少し頑張ろうっ







飲みきった1本をゴミ箱に捨て








残りの2本を持って、練習室へ戻った







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