翌朝
規則正しく起きて、朝食をとる
歯磨きなどの身支度を始める
クローゼットからシンプルなシャツを取り出す
もう少し体にあったサイズのものがあればよかったけど
体のラインが出ないように
ゆったりとしたものしか持っていなかった
リビングの方からジンの声が聞こえる
準備を済ませ、家を出た
車に揺られ、事務所に着いた
ふう、と一息ついて事務所へと足を入れる
いつも通っていた場所なのに
今日は何故か、初めて来たような気分だった
エレベーターを降り、社長室まで歩く
深呼吸をして、ドアをノックする
息を整え、社長室に入った
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!