今日も1日練習漬け
とっくに日はまたいでいる
いつものように部屋の前で終わるのを待っていた
そして俺はいつの間にか眠ってしまっていた
腕時計を見ると夜中の2時だった
部屋の明かりはついたままだ
音楽の音が中から聞こえる
俺は急いで部屋の中に入った
部屋の中に入ると、
大の字になって寝転んでいるあなたがいた
どうやら寝ているようだ
近ずいて見てみると、汗だくだった
顔を覗くと
頬に涙が零れたあとがあった
俺はあなたを起こさないよう荷物を片付け
そっとあなたを抱えて練習室を出た
最近あなたは食べる量が減った
食べる量と言うよりは、食べる事が減った
毎日夜遅くまで練習しているため
夜は疲れたからと言って食べない
朝もなかなか起きてこず
移動の車の中でも常に寝ている
いつか倒れるんじゃないかと心配している
俺は抱えたあなたをそっと車に乗せた
そう言ってあなたはまた眠りについた
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。