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第1話

クールな彼女ーHk
5,536
2021/01/18 12:39
僕の彼女はクールだ。
単純に僕が甘えすぎてるのかもしれないけど…




Hk
あなたー♡ただいま!
you
ん、おかえり
Hk
何してたの?
you
本読んでたよ
あなたがソファから立ち上がってサイドテーブルに本を置いた。

Hk
あっ立たなくていいよ!
俺もそっち行くから
ソファにあなたを戻して、僕も隣に座る。
あなたの匂いがして心地が良い。

このまま膝枕をしてもらうのが1番の至福の時間。
Hk
はぁ〜今日も疲れた…
you
お疲れ様。
そう言って優しく頭を撫でてもらったら、それだけで疲れも吹っ飛ぶんだ。
Hk
あなたはもうお風呂入った?
you
うん
Hk
たまには一緒に入ったりしたいなーなんて…
体の向きを変えて、あなたを下から見つめておねだりしてみる。
you
え、やだよ
やっぱりダメか…

でも、ちょっと冷め過ぎてないか?
Hk
あなた、好きだよ
僕も言われたいから、自分から言ってみる。
you
なに?急に
Hk
急じゃないよ、いつも思ってる。
you
はいはい。
早くお風呂入ってきなよ
はーい、と言って立ち上がった。

この辺でやめておかないと、結構怒られるんだ。

しつこいのは嫌い、ってね。

嫌われるのは絶対嫌だから。

you
先、寝てるね
Hk
…うん
小さく手を振って、寝室に消えていく君。

いつものことだけど、さすがにちょっと寂しいぞ…

今日はいつもより仕事に疲れたからだ、と焦って自分に言い聞かせる。
Hk
ゆっくり風呂入ろ…





頭をタオルで拭きながら、ソファに座り風呂上がりの水分を取る。

たまたま目に入ったサイドテーブルの本を手に取ってみた。
Hk
あなた何読んでたんだろ
ブックカバーを外してタイトルを読んでから、中を開く。
Hk
ん…?
おかしいな、この本には一つも折り癖がついていない。
全く開いてない状態の新品だった。
Hk
なんだ?本読んでたって言ってたのにな…
若干気になりつつも、読もうとしてた所だったのかな…なんて軽く考えながら本を元に戻そうと手を伸ばす。

と、距離感を間違えてテーブルに置けず落としてしまった。
Hk
っと…
座ったまま屈んで本を取ろうとした時、ソファの下に何か入り込んでるのを見つけた。
Hk
ん?
取ってみると、A4サイズの赤いファイルだった。

こんなのあったっけ、と中を開いてみる。
Hk
…っ、!?///
ファイルには最初からびっしりと、僕が今までにやってきた仕事のインタビュー、雑誌の切り抜き、写真などが綺麗にスクラップされて入っていた。
可愛い字でコメントまで書いてある。
「○年○月○日、ホソク アルバム記念」
など。

ファイルは細かい傷が無数にあって、何度も開いた癖がついている。

これをあのあなたが作ったんだと思うと、嬉しくて仕方がない。
年甲斐もなく、ぶわわわ と赤面した。

さっきもこれを見てたのかな…


そっと同じ場所に戻して、スキップしながら寝室に向かう。
Hk
あなた…?
you
ん…なに…
寝てる所を起こされて不機嫌そうに短い返事をする君






でも僕は知ってるんだ






君がいつも寝たフリをして
僕を待っていてくれること

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