第8話

風邪ーJk
4,129
2021/01/09 01:27
朝から寒気がしてる。
この関節の痛みは本格的に風邪かもしれない…
今日のは、本物の。
あなたはこんな時も当然のように僕の部屋に居座っている。

Jk
ねぇ
you
んー?
Jk
帰らないの?
you
しつこい
え、なんで僕が怒られてんの。

布団を被っているけど、だんだん体がガタガタ震えてきた。

頭もぼーっとする。

今日はこのまま寝れるかもしれない…
you
…っ、
Jk
you
…ぇ、
Jk
you
…ねぇ!!
Jk
はい!?
びっくりした…
Jk
なんだよ…
you
今寝てたの?
Jk
寝てたかも…
you
なんで私が来てるのに寝てんの?
えぇ…

やばい。また意識が飛びそうだ
you
聞いてる!?
あなたがベッドに乗ってきた気がする
Jk
聞いてるよ…
必死に力を振り絞って布団を少し下げると、あなたの顔がすぐ近くに来ていた
Jk
っ!?
あなたのおでこが僕の額に触れる

今時こんな測り方するやつ、いる?
you
ちょっと…熱あるじゃん!
Jk
…かな
you
なんで早く言わないの!
なんでだろう
you
おばさん呼んでくる。
Jk
え…待って、
あ、わかった
帰って欲しくないから。
you
なに?
Jk
帰るの?
you
はぁ…
ため息をついて出ていってしまった。

少しして足音が近付いてくる。

母さんかな…

僕が意識を手放し始めた時、部屋のドアが開いた。

目を瞑った僕のおでこに冷たいものが乗る。

目を開けると、そこにはあなたがいた。
you
…帰るわけないじゃん。
布団から手を出すと、無言で握ってくれる。


不機嫌な君を見つめてから、僕は安心して再び目を閉じた。

プリ小説オーディオドラマ