第50話

バレンタインチャレンジーJm
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2021/02/13 12:06
Jm
あなた〜♡それ僕の?
you
そうだよ?
Jm
早く食べたい。
ジミンがキッチンに立つ私を後ろからぎゅっと抱きしめる。
冷蔵庫から出来上がったチョコを取り出して、バットの上でココアパウダーをかける仕上げの作業。
腰辺りに腕が回ってるからやりにくくてしょうがない。
you
もー、ちゃんとやってるから待ってて!
Jm
ここで見てる。
見てるのはいいけど、体をこんなにホールドされてたら難しいよ…
you
せめて離れるとかは…?
Jm
無理。
ですよね…
ジミンに限ってそんなこと絶対無理だと思った。
Jm
ねー、まだ?
you
もうちょっとだよ、あとラッピングするだけ。
渡す本人にこんなに見られてちゃラッピングの意味ないけど、ちゃんと形にしたいから。

私は買ってきた箱に、今出来上がったばかりのチョコレートを一つずつ入れていった。

最後の一つを取った時、ジミンが私の手を掴んで自分の口に運んでいく。
you
あっ!
Jm
んふふ、美味しい
目を細めながらチョコレートの味を堪能しているジミン。
you
せっかく綺麗に入れようとしてたのに!
Jm
だって我慢できなかったんだもん。
you
もぉ…
私が口を尖らせると、耳元でジミンが囁く。
Jm
そんな怒らないで?
you
だって…!
くすぐったいのと恥ずかしさと両方あって、私は怒りながらジミンの方を振り返った。

すぐ近くに顔があって余計に照れてしまう。
Jm
ほら、美味しいよ?
あなたも食べる?
甘いものは大好きな私。
実はさっきからこのとろけるような匂いに誘われていた。

食べたいのが本音だから、ここは素直になっておこう。
you
…うん、食べる。。
私がそう言った途端、ジミンの右手が私の顎に触れた。

クイっと掴まれ唇が重なる。

甘い香りが口いっぱいに広がって幸せが溢れた。

ジミンの口が離れると、急に恥ずかしさが込み上げてくる。

咄嗟に下を向いて、顔が赤くなったのをバレないようにした。
Jm
ね?美味しいでしょ?
you
うん…///
Jm
ふふ、あなたの照れ屋さん。
顔は見えないけど、きっとまた糸目で笑ってる。


とろけそうな香りのチョコレートよりも

ジミンの甘さにとろけてしまいそうなーー

そんな今年のバレンタイン。

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