第48話

バレンタインチャレンジーTh
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2021/02/11 10:00
ここ数日は仕事が忙しくて全く私生活に構う暇がなかった。

今日が2月14日だってことはわかっていたけど、それがバレンタインデーとは微塵も繋がってなくて今更焦る。

もうかなり遅くなってしまったけど、彼は起きてるだろうな。
you
ただいまー…
Th
あ、おかえりぃ
やっぱり起きてた。
ソファに寝転んでいたテヒョンが、私が帰ってきたのを確認して起き上がる。

彼の表情はいつも読み取るのが難しくて、今日に至っては期待も特に感じられなかった。

これは…もしかして気づいてないかも!?

そう思って様子を伺ってると、テヒョンが楽しそうに口を開いた。
Th
あなた、今日バレンタインだね!
あ…ですよね。。。
you
あの…ごめん。。
その、最近忙しくて、バレンタインってすっかり忘れてて。チョコ用意出来てないの。。。
こういう時は素直に言うに限る。
テヒョンは隠し事をしないし、いつも真っ直ぐだから。
Th
チョコ…?
あぁそっか。そんなの、全然いいよ!
ぽかんと口を開けながら、目を丸くしてこっちを見てる。

まるで、今気付きましたみたいな反応。

あれ?バレンタインだから楽しみにしてたんじゃないの…?

付き合って2年経つけど、未だにこの人は掴みきれない所がある。
とりあえず許されたので、着替える為に部屋を出ようとするとテヒョンに呼び止められた。
Th
あなた、ちょっとこっち来て!
you
ん?
ソファに座る彼のところまで戻ると、チェストから何かを取り出した。

それを背中に隠しながら、満面のニコニコ笑顔でこっちを見てる。

癒されるその顔に、自然と私まで微笑んでしまう。
Th
はいっ、ハッピーバレンタイン♡
そう言って目の前に出された一本のバラ。
you
えっ、これ…?
Th
海外では、男性が女性に贈るんだって!
すごく素敵じゃない?
you
そうなんだ…?
うん、すっごく嬉しい!!
それを受け取ってバラ特有の香りを楽しんだ。
少しテヒョンのにおいもする気がして、余計に嬉しい。
手元から顔を上げてテヒョンに視線を移す。
Th
あなた、愛してます
you
っ////
Th
ふふ、バラの花言葉。
この気持ちも受け取って?
正面から抱きしめられて息が止まる。

こんなロマンチックな夜って……。

幸せすぎて顔が熱くなった。

今までで最高のバレンタインです。

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