第95話

エイプリルフールーYg
2,004
2021/04/01 08:44
you
ねぇユンギ、
Yg
なに
you
私、浮気しちゃった。
スマホから一瞬だけ目を離し私の方を見たけど、またすぐに目線を下げた。
Yg
どうせ嘘だろ
え、全然引っかからないじゃん…
you
ほ、本当だよ!
せっかく思いついたんだから、ちょっと嫉妬してくれたりしないかな?
なんて思ったのに。

すぐバレるかなと少し焦って答えた。

するともう一度目線を上げて、視線がぶつかる。

ユンギが目を細めながら小さくため息を吐いた。
Yg
マジで浮気したの?
you
う、うん…
気迫につい押されてしまい、答えが弱気になる私。
Yg
ふーん…
さっきまで嫌というほどスマホばかり見ていたのに、今は1秒だって逸らさずに見つめてくるから余計に焦る。
Yg
俺、浮気する女とか無理だから、別れるけど?
you
っ…!!!
無表情のまま、全く動かず。

終始おんなじトーンでそんなこと言われたらたまったもんじゃない。
you
うそだよぉぉぉぉ……
すぐに席を立ってユンギの元まで行く。

ソファに座る彼の首元に抱きついて頭をぐりぐりすると、耳元でふっと吹き出す声が聞こえた。
Yg
バレバレなんだけど。
you
ごめんなさいぃ…
Yg
嘘下手すぎなんだよ
you
だって…ユンギ全然嫉妬とかしてくれないしさ…
Yg
you
たまにはちょっと焦るユンギ見たかったというか…
許してくれたか確認したくて、姿勢を正すと目の前にユンギの顔が見える。
Yg
俺、嫉妬してないように見える?
少しだけ笑いながら聞いてくるのが、ちょっと誇らしげなのはなんで?
you
うん、いつも何も言わないし、態度も変わらないし…
Yg
へぇ〜笑
なんで一人でニヤニヤするの。

そんな面白いところあった?

私が不服そうな顔しているのが伝わったみたいに、ユンギの手が私の手を取った。

珍しく恋人繋ぎでにぎにぎとしながら、背もたれに身体を預けたユンギが上目遣いで見つめてくる。
Yg
俺、実際はいつも嫉妬でギラギラなんだけど。
you
え…////
エイプリルフールに失敗した私が、まさかこんなご褒美もらえるなんて。

でもこの後、もう二度とくだらない嘘言わないようにときつく怒られました。

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