第105話

彼氏に片想いーJm
1,880
2021/09/11 13:13
Jm
今日の帰り、映画見に行かない?
誘われれば喜んで着いていくって返事する。

放課後昇降口で待ってたら、テヒョンと一緒に現れたジミン。

あ、2人じゃなかったんだ…
凹んでみるけどテヒョンは悪くない。
Th
これ見たかったんだよね
なんてウキウキしてるテヒョンを見たら責められないし。

ジミンを真ん中にしてシートに座る。
映画が始まってなんだかんだ話にのめり込む私。

SFアクション映画だけど主人公とヒロインがちょっといい感じになった。
胸がトクンと音を立てる。

私もこんな風に、見つめられたい。

いつもジミンの瞳に映ってるのは私じゃないから。

暗闇の中でそっと左を見れば、真剣にスクリーンを見る彼が目に入る。

その横顔が綺麗で、かっこよくて、やっぱり大好きで。
泣くほどのシーンでもないのに鼻の奥がつんとしてるのはきっと私だけ。
テヒョンに気付かれないように、そっと手を伸ばした。

僅かにピクッと反応したジミンが、さりげなくテヒョン側に肘をついて私に視線だけ送ってくる。

眉間に皺を寄せて怒ってるのは、バレたら嫌だからだよね。
そんなのわかってる。


でも、じゃぁ、なんで


その右手は私の左手を、ぎゅっと握るの?

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