第9話

秘密の契約
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2018/09/11 07:43
まや
ねぇ、酷いよ…。
さーちゃん、学校辞めちゃうし、店も火事になっちゃうし、連絡も取れないし…。
さやか
別にまやには関係ない
私は冷たい対応をした。
前のように。
まや
関係あるの!私さ、本当はさーちゃんが殺し屋をしてるって知ってたんだ!

私をそれを聞いた瞬間驚いた。
どういうことだ?
さやか
どうやって知った?
まや
お姉ちゃんからさーちゃんの事聞いてたんだ。
感情の無い人で、可哀想な人。
自分を隠しているみたい。
そう言ってた。
さやか
あっそ…
まやは私のこと、恨んでるんでしょ?
でも、安心して…
私は居なくなるから
まや
恨んでない!恨んでたら、一緒に居るはずがないでしょ?
さやか
もういいよ。
出て行って
まや
嫌だ!まおは、殺されると分かった前日に言ってた。
「さやかちゃんに私は明日殺される。ルール違反を犯してしまったの。でも、私はさやかちゃんを恨まないんだ!これはしょうがないことだもの。だから、まやももし、さやかちゃんと会う時が来ても、恨んではだめよ。仲良くしてね。それと、まやは殺し屋なんてやってはだめよ。それが私の最後の願い。」



最初に聞いた時は驚いたよ!
正直、会うまではさーちゃんのこと恨んでた。
でも、一緒に居るうちに恨みは消えていった。
今はもう、恨んでない!
さやか
だから?
まや
さーちゃんもルール違反を犯したんでしょ?
それだけで、そんなことでさーちゃんは死なないといけないの?
さーちゃんも私の前から消えちゃうの?
その時、まやの目からは透明なものが流れていた。
何で流れているのか私には分からなかった。
さやか
ルール違反をしたものは消す。
これは代々、受け継いできたルール。
決して変えては行けないルール。
まや
そんなの皆で破っちゃえば! 
さーちゃんを殺さなかったら、皆もルール違反をしたことになるでしょ?
そしたら……
私はその言葉を聞くと、ムカついた。
さやか
(私の仲間、全員死ねってことかよ)
ユウ!これが最後の命令だ!
まやを追い出せ!
ユウ
俺は従わない! 
さやか!命令は嫌いだろ?
最近、命令してばっかだぞ!
さやか
カエデ、カナエ、命令。
追い出しなさい!
カエデ
僕らもやだね!
カナエ
さやか、今回の事は無かったことにしよう!
さやか
出来ないし、しない。
明日、皆を集めて。
朝の九時にここへ集合。
まやも来たいなら、来ればいい。
私はそれまで単独行動をする。
ユウ
おい!それは危ないだろ!
まや
さーちゃん!待って!
まやが付いてこようとした。
さやか
付いてくるな!
大きい声でそう言うと、まやはその場で止まった。
それを確認すると、私は扉を開け出て行った。
外にはレンが居た。
レン(警察)(さやかの兄)
遂にルール違反を犯したのか。
契約は分かっているよな?
さやか
あー、分かってる。
笹原家に戻るよ。
もし、殺されなかったな…
レン(警察)(さやかの兄)
それでいい。
じゃあ、行くぞ!
寝るところないだろ?
契約、それは蘭華家に仕組まれたことだ。
笹原家は蘭華家を利用したのだ。
ルール違反を犯したときは、笹原家に戻る。
そう契約した。
しないと、ユウやカエデ、カナエなどの皆の家族が殺される。
だから、しょうがない事なんだ。
私を殺して欲しかった。
きっと、明日も殺してくれない。
笹原家に戻りたくない。
この契約のことを話せば、殺してくれるかもしれない。
けど、この契約は誰にも話してはいけない。
秘密事項なんだ。
さやか
寝るところはどこでもいい。
でも、行かないと殺すんでしょ?
皆の家族を…
レン(警察)(さやかの兄)
分かってるのに聞くなよ
さやか
分かった。付いていく
そうして、レンに付いて行った。

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