更衣室から出てきた葉月はまたトマト頬ばっていた
(葉月)
それじゃ、お先失礼しみゃーす
(藤川)
お疲れ様
(白石)
葉月先生お疲れ様
(藤川)
ゆっくりしろよー司くんに癒してもらえ
(葉月)
藤川うるさいでーす
と医局をでていった葉月
ゆっくり出来ないのだ。藤川が言った通り司と会う約束があるからだ
病院の外で約束の時間よりも早く待っていた司
(司)
葉月
(葉月)
司?どうしたの?約束の時間と全然違うじゃん!
(司)
迎えだ迎え!!何食べんだ?
(葉月)
お迎えか、ご苦労さま!ん?トマト
(司)
なぜ、トマトなんか食べてるんだ?
(葉月)
藤川からのおそそ分け〜
(司)
いくぞ!車汚すなよ
(葉月)
はーい!気をつけまーす。ってどこに行くのよって学校は?!
(司)
だからこれから行くんじゃねえか
(葉月)
今からかいっ!じゃ、私行かない方がいいでしょ
(司)
いいんだよ。いいから乗れ
(葉月)
わかったよ。もう
葉月がのった車は栄徳学園へと走り出した
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!