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第1話

序章
83
2019/08/21 02:11
戦場と化したタイカンの島。

だが、それを統一し、纏めた人物が居た。


その人物とは、ライゴウの王であり、
「覇王」と謳われたケンセイ・ライゴウだった。
「闇」が関係していたオードを撃破して、
ライゴウ国は平定を掴んだ。

これにより、タイカンは平和になった…
はずだった。


ライゴウ国が倒すべき存在の国だった
オードを惑わしていた人物は、
この時点では、まだ生きていたのだ。


その人物は名をシンラと言う。
シンラは、「闇の軍師」である。


タイカンを統一し、宴を執り行ったライゴウ国。


その宴の後、将軍のネロが、
別の国の侵攻から戻ってきた。
その側近にあたる、2人の
「闇の王の後継者」を連れて。
そこで、「闇の王の後継者」の
セレナとヴァイス、
「後継者を導く者」であるネロは、
アイリス達に衝撃な事実を伝える。





「闇の王を、この手で倒す」と。
そこでのネロの話通り、
決戦の場はタイカン国から
「波蝕の島」へと移り変わる。



この瞬間、そこに揃った
タイカン国、連邦、帝国の三代国と、
闇の王子達を擁する連合軍。

それと、「闇の軍師」のシンラを擁する
「闇」との決戦が始まった。
戦力を増し続ける「闇」に、
防戦一方になる連合軍。


その逆境をいち早く切り開いたのは
連合軍を指揮していた
ライゴウ国の覇王、ケンセイだった。


ケンセイはその決戦で、セレナと共に
シンラを追い詰めた。


最終的には、追い詰められた
シンラ自身が「闇」に飲み込まれてしまう…
という結果になっていた。


しかし、決戦はこれでは終わらなかった。
シンラは、まだ生きていたのである。




「闇の狂信者」モルデウスとして。
モルデウスを見て、過去を思い出すセレナ。

自分を指導してくれたアマリアが、
何故犠牲になったのか。
それの原因の正体は、モルデウスだった。


アマリアの仇を討つ、と言わんばかりだった。
セレナは激情に駆られるように、
モルデウスに向かっていく。



しかし、モルデウスの力は強大で、
今のセレナでは太刀打ち出来る程ではなかった。
その時、モルデウスの攻撃によって
セレナを庇ったケンセイは
討たれてしまうのだった。
ケンセイが討たれたことにより、
更に劣勢になる連合軍。


セレナへの精神的ダメージは相当な物だった。
ネロの策である「虚無のルーン」でさえ
「闇」の勢力には通じず、
連合軍は、崖っぷちに立たされる。



闇の王子や、ヴァイスでも
今の「闇」の勢力に敵わない。

連合軍の殆どがそれを悟り、諦めかけた。


ネロが、モルデウスに
討たれそうになる直前の事。
これにより、連合軍の絶望が大きく覆った。
「自分は1人なんかじゃない」


それを感じたセレナが、
覚醒し、モルデウスらに反旗を翻した。



反旗を翻すセレナに続くように、
闇の王子が、ヴァイスが、連合軍が、



最後の力を振り絞るように、
「闇」と激突した。
連合軍の反撃により、
モルデウスから余裕がなくなっていく。
その時、モルデウスは遂に
「闇」と一体化し「闇の本能」へと、
姿を変えてしまった。
島に、闇が広がっていく。



それを食い止めたのは、
闇の王子、セレナ、ヴァイス…
「闇の王の後継者」だった。



力を合わせ、島にある闇を全て払ったのだ。
これで、全ての戦いが終わった。




この決戦が終わって、
何日か経ったある日の事。




セレナやヴァイス達、「闇の王の後継者」。
そして、タイカン国の副官、リーラン。




この者達の物語が、新境地を迎える。


自分達だけの、新しい物語だ。

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