学校 放課後
外套に手を突っ込み笹が出てくる
ワイワイガヤガヤ
ガラガラ
太宰が五条に手渡す
ひょい
相澤が2人の短冊を太宰の手から取る
短冊を読み終わったのか相澤が2人を見る
しばらく相澤を見た後2人が目を合わせもう一度相澤を見ると
笑う
ひょい
太宰が2人の短冊を取る
スッ
2人が短冊を飾る
太宰が短冊を飾る
テクテク
皆が帰っていく
相澤は誰もいなくなった教室で自分の生徒達が書いた短冊を眺めていた
サァァァ
開けていた窓から穏やかな風が吹き込んでくる
その時、風に揺らされた短冊に何かを見つけた
スッ
相澤が1つの短冊に手を伸ばす
カサ
1枚だと思っていた短冊が実は2枚に重なっていたのだ
「皆ガ幸セニ生キテイケマスヨウニ」
漢字以外はカタカナで書かれていたそれは
まるで昔の人が書いたようだった
本来名前が書いてあるはずの場所には何も書かれてはいなかったが、
一言
「逸レ狗」
そう書かれていた
重ねられていた短冊には.....
「美女と心中できますように」
そう 綴られていた
表の短冊には名前が書かれていた
太宰 あなたの下の名前
その日の夜
天に手を翳す
太宰はまるで月を掴もうとするように拳を握り、
其れを下ろすと
太宰は息を吸い込み
そしてあなたの下の名前は、顔を歪めた













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!