第6話

Page.６

609

2021/07/16 09:31

ー放課後ー

瑠衣

心優、帰るよ

心優

っだから！わざわざ教室まで来ないでってば！

瑠衣

うるさいよ。ご近所さんに迷惑かかるでしょ。

心優

学校なんだから、近所とか関係ないでしょ！それに、みんな騒がしいから大丈夫だもん。

瑠衣

はいはい、帰るよ。

心優

あっ、こら！まだ話の途中！

瑠衣

うるさいなあ。

心優

もう！自分勝手なんだから！

瑠衣

…。

心優

また怒ってるの？

瑠衣

別に。

心優

怒ってるでしょ！

瑠衣

怒ってないよ。

心優

あ、怒ってないけど拗ねてるんだ！

瑠衣

…うるさい。

心優

図星か〜笑 どうしたの？何かあったんですか〜？

瑠衣

…そういう心優こそ何かあったんじゃないの？

心優

へ？何かって何よ？

瑠衣

例えば、誰かとぶつかったとか。知り合いに会ったとか。

心優

知り合いなんてこんな所にいないよ。地元から離れてるし。それに、誰ともぶつかってなi…

いや、ぶつかったなあ。

瑠衣

やっぱり、図星じゃん。

この野郎、ニヤニヤしやがって…。
完全に攻守交替してしまったぞ汗

心優

な、なんの事〜？

瑠衣

目が泳いでるよ。

心優

いやいやいや、君の目は節穴か！

瑠衣

何言ってんの。
ていうか、隠さなくても知ってるし。

心優

…え？

瑠衣

綾乃と会ったんでしょ。

心優

な、な、な、なんで知ってんの？！

瑠衣

綾乃から聞いた。
俺たち同じクラスだし。

心優

じゃあ綾乃くんがこの高校だって瑠衣は知ってたわけ？！なんで教えてくれなかったのよ？！え、ていうか綾乃くんも芸能人か何かなわけ？！

瑠衣

綾乃もモデルだよ。俺と一緒に雑誌に載ってたこともあったし。心優は会いたくないかと思って言わなかった。

心優

も、モデル？！もしかして、あのちょっと茶髪っぽい高身長イケメンで、よく瑠衣と一緒に表紙飾ってる人？！
…確かにあんなことがあったけど、それは昔の話だし、今はもうなんとも思ってないただの友達！

瑠衣

ふーん。

心優

何よ、その言い方。

瑠衣

べつに、もうなんとも思ってないんだな〜って。

心優

何年前だと思ってるの。さすがに諦めてる。

瑠衣

じゃあさ、今綾乃に告白されても迷わず断れる？

心優

え？それは…

瑠衣

ほら、やっぱり無理でしょ。

心優

な、！それとこれとは話が別でしょ！
それに、綾乃くんが私に告白なんてありえないもん。

瑠衣

どうだろうね。

心優

もう！こんな話してないで早く帰るよ！
スーパーのタイムセールに遅れる！

瑠衣

はいはい、今日はオムライスね。

心優

な？！勝手に決めるな〜！

瑠衣

今日は卵が安いんでしょ。おひとり様1パックだから、夕飯オムライスなら俺も買うよ？

心優

お、脅し…

瑠衣

交換条件だよ。

心優

わかった！わかったから、卵確実にゲットしてよね！

瑠衣

はいはい。



結局いつも瑠衣のペース。



でも、綾乃くんがモデルとかっていう情報は初耳。

私の幼なじみキラキラしすぎじゃない？！




🌟

いいねして作者を応援しましょう！

第7話 Page.７

らむね。

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。