第4話

58
2018/12/28 02:55
私と廉は、1年2組になった。残念なことにマサくんだけ1組で隣のクラス。2組のdoorを開けると、もうクラスの人達は登校していて、同じ中学出身なのか、すでにいくつかのグループが出来ていた。黒板には席順の表がはってある。
 山崎 廉
山崎 廉
お、あなた。前後だな。窓際、ラッキー!
相澤
相澤
私は・・・・・・よし!1番うしろ!
あなたが窓際一番前で、廉は私の後ろ。あなたと廉は自分の席に座り、ゆりは、自分の席が溜まり場になっているからと、私の席にバックを置いて話し出した。
北条 ゆり
北条 ゆり
あんた達授業中は静かにね
相澤
相澤
当たり前だよ、騒がないって
北条 ゆり
北条 ゆり
よく言うよ。中学のときは授業中に大きな声で言い合いとか始めて、よく先生に「じゃれ合うな!」って、怒られたくせに
相澤
相澤
あれはじゃれ合いじゃないって。廉がイジワルしてくるだけ。
 山崎 廉
山崎 廉
あなたが勝手に騒ぎ出すんだよ。俺は巻き込まれてるだけ
相澤
相澤
はぁ?先に絡んでくるのは廉でしょうが
北条 ゆり
北条 ゆり
あんた達また始まってるわよ。"じゃれ合い,,
そんな会話をしていると、教室の後ろの方にいるグループから声がかかった。
鈴木君
鈴木君
山崎!こっち。こっち
廉を手招きしているのは、中三の時に廉とおんなじクラスだった鈴木君。
 山崎 廉
山崎 廉
おー
北条 ゆり
北条 ゆり
あなた。遅くなったけど、これプレゼント
相澤
相澤
うわっ!ありがとう!開けていい?
春休み中の3月31日は私の15歳の誕生日だった。
北条 ゆり
北条 ゆり
リップにした。このピンク、あなたに似合いそうだったから
ゆりからのプレゼントは、最近女子高生に人気があるらしいブランドのリップ。ゆりも含め、中学の時からおしゃれに目覚めている女子はいっぱいいたけれど、私はメイクとかはしたこと無かった。
相澤
相澤
メイク、実はちょっとしてみたかったんだヽ(*´∀`)ノ
北条 ゆり
北条 ゆり
なになに?心境の変化?恋しちゃったとか?
相澤
相澤
恋!?
北条 ゆり
北条 ゆり
なによ、その反応。もう高校生だもん、恋くらいするでしょ、あなたも
相澤
相澤
いや、私が恋するとか、想像出来ないよ。きっとまだ早いんだよ
北条 ゆり
北条 ゆり
早くないよ。何言ってんの?ぼんやりしているといつか後悔するよ
相澤
相澤
後悔?
北条 ゆり
北条 ゆり
うん。ほら、山崎ってばもう新しい友達作ってる
北条 ゆり
北条 ゆり
みて!山崎が女子と喋ってるよ!
廉の横にいるのは、緩やかにウェーブしたロングヘアの女の子。私と違って、ねぐせなんてない綺麗な髪。
北条 ゆり
北条 ゆり
うわっ、めっちゃ可愛い子!
相澤
相澤
う、うん。だね
ここからじゃ、何を話しているのかは聞こえないけれど、彼女は廉に楽しそうに話しかけていて廉も笑っていて・・・・・・。
相澤
相澤
・・・・・・
ん?なんだろう・・・・・・。少し胸がザワつくようなこの感じ。気がつけば私は、廉と彼女から目を逸らしていた。

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