第3話

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2018/11/27 07:52
っていうか、よく見たら與くん、すっごくチャラチャラしてるよ?

制服は着崩してるし、茶色い髪も染めているだろうし。

地味に生きてきた私とは住む世界が違うっていうか、こういうチャラチャラした人、ちょっと苦手……。

それにこの人、さっきあんなに可愛い子をフッてたのに、私なんかになんの用だろう?

ま、まさか……恐喝ってやつですか!?
與 真司郎
ふっ、なんて顔してんねん笑
恐ろしい想像にアワアワしてると、頭上から笑い声が降ってきた。
You💕
へ……?  そんなにすごい顔してました?
與 真司郎
してた。っつうか、こんなとこでなにしてるん?
な、なにしてたって!?

『告白を聞いてしまいました』なんて、そんなこと本人のまえで言えないし……。

だけどここは謝るべきだよね?

故意じゃなかったとはいえ、悪いことをしちゃったことには変わりないもの。
You💕
ご、ごめんなさい
泣きそうになりながらいきなり頭を下げた私に、與くんが驚いているのが、頭をあげなくてもわかる。
與 真司郎
は?なんであなたちゃんが謝ってるん?
You💕
だ、だって……
與 真司郎
あー、そういうこと
與くんは察してくれたみたい。
You💕
プライバシーの侵害、ですよね……
告白なんて人生の大勝負、私だったら誰かに見られたくないもん。

私ったら、なんてタイミング悪いんだろう。

ガックリうなだれていると、いきなりおでこにツンとした痛みが走った。

へっ……?

それが與くんにデコピンされた痛みだと気がつくのに、時間はかからなかった。
You💕
…………っ!!!
いきなりのデコピンに真っ赤になった私の顔を、目の前の與くんが、のぞき込む。
與 真司郎
ふーん、そんなに気にするんだ。じゃあ、俺のお願い聞いてくれたら、盗み聞きのことはナシにしてやるよ

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