第17話

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2018/12/25 07:50
You💕
與くん……?
與 真司郎
ったく、そんなこと気にすんなや。俺がただあなたちゃんにこの店のシュークリーム食べさせたくて連れてきただけなんやし。だから余計なことはきにせんで笑ってや
そう言う與くんは、やっぱり優しい笑顔にあるれていて。
You💕
ありがとう……!
與くんはやっぱり優しいな。

でも、なんでこんなに優しくしてくれるのかな?

今日出会ったばかりの私に……。
You💕
與くんはなにか部活やってるの?
私は気になったので聞いてみた
與 真司郎
夕飯作ったりしないといけへんから
You💕
へー!そうなんだ!
與くんは話しやすくて、あっという間に緊張しないで話せるようになっていた。

話に花を咲かせていると、ついに10分後。
店員さん
お待たせ致しました、アイスコーヒーとシュークリームになります
私の目の前には、オーダーしたシュークリームが。
You💕
わーっ!いただきますっ
待ちに待ったシュークリームに、ぱくっとかぶりつく。

すると、甘いカスタードクリームが口いっぱいに広がって、思わず頬が緩んだ。
You💕
ん~っ、おいしい~!
やっぱりどんな食べ物よりも、シュークリームが一番好きだなぁ。

そういえば、なんで與くんは私にシュークリームを食べさせたんだろう?

疑問に思ってちらりと與くんの方に視線を向けると、彼は頬杖をつき、こっちを見て微笑んでいた。
You💕
どうしたの?
與 真司郎
いや、本当に美味そうに食べるなーって思って。
あなたちゃんの笑顔見てるとこっちまで笑顔になるからさ
You💕
…………っ!?
與くんは、サラリとドキドキさせることを言う。

やっぱりモテる人は違うなぁ……。
與 真司郎
あ、クリームついとる
赤くなった顔を隠すように俯いた時、そんな與くんの声が聞こえた。

え…………?

反射的に顔をあげた瞬間、與くんの細くて綺麗な指が私の口の端を拭った。

そしてその指を舐めて、與くんはニコッと笑う。
與 真司郎
ん、ほんまや。うまい
………………へ?

い、今起こったこと理解しきれてないけど……。

私の感覚が間違ってなければ、與くんの指が私の唇に、あ、当たったよね!?

しかもそれを舐めた!?
You💕
あ、あ、あの……っ
與 真司郎
ははっ。あなたちゃん照れすぎやん
そう言って、からかう與くん。

與くん、全然動揺してない!!

與くんにとってはきっとどうってことない言動。

それなのに私ってばいちいち反応しちゃって!

ひとりで照れてることがなんだか恥ずかしくなって、私はそれを隠すように、残りのシュークリームを一気に詰め込んだ。
You💕
お腹いっぱーい!!!  美味しかった~!
カフェをでた私は、大きく伸びをする。

お話ししながらカフェでくつろいでいたら、いつの間にか日が暮れていた。

楽しい時間ってあっという間だなぁ。
與 真司郎
もうこんな時間か……。  あなたちゃん、家まで送るから
You💕
え、そんな……悪いよっ!
與くんにそこまでしてもらうのは流石に……。

シュークリーム代も『俺が誘ったから』って払ってくれたのに、その上送ってもらうなんて申し訳ない……!
與 真司郎
女の子を家まで送るなんて、男として当たり前やし。  遠慮せんなや
與くん……。

それじゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな?
You💕
……ありがとう!
私が笑うと、與くんが微笑んだ。
與 真司郎
どういたしまして
ふたりで歩く、帰り道。

となりを男の子が歩いてるって、新鮮でドキドキするなぁ。

しかも、與くんはさりげなく車道側を歩いてくれている。

入学する前は、こんなマンガみたいにドキドキしちゃうことが起こるなんて思いもしなかった。

ちらりと横に視線を向けると、與くんの茶色の綺麗な髪の間から、耳が見えた。

そして、夕日に反射したのか、キラリと何かが光った。
You💕
與くん、ピアスしてるんだ?
私の言葉に與くんが耳を触る。
與 真司郎
このピアス?……これ、俺のお気に入りなんだよね
そう言って、ふわっと笑う與くん。
You💕
いつ開けたの? 穴あけるのって痛いんでしょ?
耳に穴を開けるなんて、想像するだけで痛いもん。
與 真司郎
開けたのは中3の時。 誕生日プレゼントで貰ったんだけど、その子イヤリングとピアス間違えたらしくてさ。 でも、貰ったことが嬉しかったから、どうしても付けたくて穴開けたんだよね
照れたように與くんが笑った。

その表情で分かるよ。

大切な人から貰った宝物なんだね、きっと。

だって、表情がとっても優しくなったもの。

與くんのこと、またひとつ知ることが出来た。

なんでだろう。

ちょっと嬉しいなっ。

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