第2話

2 ※r15くらい
1,015
2020/09/30 13:52
晴人
晴人
おじゃましま〜す
太我
太我
おぉ〜っす…
太我の家に着いたら、編集中だった。
太我
太我
ごめん、適当に座っといて。もうちょっとだから…
晴人
晴人
ん〜
言われた通りソファに腰掛け、テレビをつける。自分の家のようにくつろぐ。実際太我の家には、セフレになる前からよく遊びに来てたし、もう自分の家のようなものだ。
太我
太我
あ"ぁ〜…
編集が終わったのか、腕を伸ばしながら大きく息を吐く太我をぼーっと見る。
こいつはこんなにイケメンなのに、今から男とセックスするんだ。
太我
太我
なにはる、そんなに見んなよ。かっこよすぎてほれちゃった?
晴人
晴人
はいはい
テレビをつけたままベッドに移動。どちらからともなくキスをする。前戯、そしていつのまにか入れられる。
太我
太我
やば、イく、出していい…?
うなずくと同時に太我が果てる。俺もイく。悲しいことに、もうチンコを弄らなくてもケツだけでイケてしまう。
ここまでなるのに色々あった。最初は「どうせやるならきもちいほうが得」くらいの感覚で、オナニーのたびに自分で後ろをいじった。まさかここまで開発されるとは…
シャワーを浴び、太我の隣にもぐる。ベッドが一つだからしょうがないんだけど、元親友とセックスしてそのまま同じベッドで寝るとか、いつまでたっても虚しい。
晴人
晴人
たまにはさぁ、俺が男役やりたいんだけど…
太我はもう寝てるかと思いながらも言ってみたら、起きてたようで、「なんで」と低い声が返ってきた。
晴人
晴人
たった一回のじゃんけんで、俺がずっと女側とか、理不尽じゃん…
太我
太我
そんなことないだろ、すごいよさそうだし
バカにしたように笑われる。
太我
太我
お前今さら男側とか、合わないって
晴人
晴人
はぁ〜!?
ムカついて枕がわりのクッションで太我の顔を叩いたら、太我は痛え、と笑った。
太我
太我
怒んなよ、でもコメント欄でもさ、お前は受けだって、
晴人
晴人
うるさい!
気にしてるのに!
そう言ったら太我はさっきよりも大きく口を開けて笑った。
俺もつられて笑った。
晴人
晴人
お前だって、意外と受けっぽいとか言われてたぞ!セカストと撮ったときも、お前が一番ゲイっぽかったじゃん!
太我
太我
うるせえよ売れ残り
クッションやら枕やらでお互いを叩き合う。
太我も、俺も笑っていた。
親友だった頃に戻ったようだった。
たまにこういうことがあると、俺はいつまでもこのままでいたいと思う。
朝が来て、家に帰ったら、次太我と会うのは仕事かセックスのときだ。親友としてなんて会えないから。俺たちはセフレだから。
太我
太我
あ〜はるのせいで眠気覚めた、ゲームしようゲーム、デドバやろう
そう言いながらベッドを降りる太我の背中を見つめた。
また親友に戻りたかった。
いつまでも朝が来て欲しくなかった。
今はただ、それだけだった。

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