私は涙でぐちゃぐちゃになった顔をあげた 。
そこにいたのは 、
クラスでいちばん地味な藤枝だった 。
そう言って藤枝は私にハンカチを渡した 。
そのまま藤枝は下駄箱の方に向かって帰ってしまった 。
私は藤枝から貸してもらったハンカチを握りしめた
そのままゆっくりと重い足取りで下駄箱に向かい 、
まさとの靴箱に触れた 。
________ 次の日 ______
まさとと違うクラスでよかった 、
同じクラスだったらどんな顔をすればいいかわからない 。
私は藤枝の机の近くに行って藤枝を呼んだ 。
藤枝は私を見て微笑んだ 。
なに 、この人エスパーなの ?!
それかまさとといる時見られてた ?!
それだったらもっと最悪 …
きまずいっっっっっっ !!!!!
いや 、てかこれって私から話しかけたんだから 、
私がもっと話すべきだよね 、??
でも 、そんな話のネタ準備してないし !!
まずい … 、
なんか話さないと 、!
あ …
まって絶対話のチョイスミスった …
あああああああああああ 、
ばかだ 、私いいい !!!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!