第12話

知らない人と知らない人
お兄ちゃんは私の手を繋いで、壱馬の手を繋いで家を出て走る
川村壱馬
川村壱馬
お兄ちゃん…?
どこ行くの?
壱馬は突然外に出たからビックリして涙を目に溜めている
中務裕太
中務裕太
大丈夫だよ。
中務裕太
中務裕太
早くタクシー……
壱馬を落ち着かせてたけど、お兄ちゃんは焦っていた。
それを見て、私は何があったのか分からないまんま。


1台のタクシーが通って、お兄ちゃんが手を上げると直ぐに止まった
中務裕太
中務裕太
○○病院へ
中務あなた
中務あなた
ねぇ、お兄ちゃん。病院に何しに行くの?
中務裕太
中務裕太
大丈夫。大丈夫。
そう言いながらもお兄ちゃんの頬には



─────一筋の涙が光ってた





………………………………………………
着いたら病院へ。

中務裕太
中務裕太
あの…中務です。
看護師さん
もしかして、警察から電話が来ました?
中務裕太
中務裕太
あ、はい。
看護師さん
今、手術中です。待合室に案内しますのでそこで待っててね。
中務裕太
中務裕太
はい……



看護師さんの言う通りにして、待合室に案内されると1人の男の人が椅子に座ってた
看護師さん
あの男の人ね。
パパとママの倒れているところを見つけてくれたの。
挨拶できる?
中務裕太
中務裕太
うん……
看護師さん
最月さん。
この子達。あの二人の子供です。
中務裕太
中務裕太
あの、助けてくれてありがとうございました
男の人
良かった。来たんだね。
まだ、お母さんお父さんが大丈夫だとは言いきれないけど、信じていれば必ず大丈夫。
中務裕太
中務裕太
はい。
男の人
じゃあ僕は警察に事情を説明します
看護師さん
分かりました。


男の人が1人、出て言ったら手術室のドアから誰かが運ばれてきた
看護師さん
はい。はい。…そうですか。分かりました
中務裕太
中務裕太
あの!両親はどうなったんですか!
看護師さん
ごめんなさい


私はその意味が分からなかった。


でも、お母さんとお父さんが目を瞑っている所を見ると分かった。




2人は……亡くなったんだ……
中務裕太
中務裕太
つっ……グズッ…う…

お兄ちゃんは私の背の高さに合わせて抱きついた。
かずまも一緒に。




お父さんとお母さんは私を遊園地に連れていきたくて、急いで車を飛ばしてきたという。

しかし、そこにいた暴走した車に激突されて頭をうち、亡くなった。


暴走した車に乗ってた人は逃げて、病院に来てくれた男の人が警察に通報したらしい。




それを聞いた途端、涙が溢れた。

一人ぼっちでも寂しくなかった。
みんながいてくれたから。



でも私のせいでみんなのうちの2人を失った。




……私のせいだ……
……………………………………………………
長谷川慎
長谷川慎
あなたちゃん?おーい。あなたちゃーん!
川村壱馬
川村壱馬
姉ちゃん。
中務あなた
中務あなた
え、何!?
白濱亜嵐
白濱亜嵐
大丈夫?目に涙が……
中務あなた
中務あなた
あ、ほんとだ。ごめん。お兄ちゃん。自分の部屋に行ってくる
中務裕太
中務裕太
お、おう。



急いで自分の部屋に戻る。

涙が込み上げてきた。
思い出したくない記憶に蓋を閉じてたのに、自ら思い出してしまった。
中務あなた
中務あなた
ははっ…バカみたい……





10分たった頃。

戻ろうとしたら襖の向こうからコンコンと音がした。


お兄ちゃんだろうか……「はい」と声を上げた。


泣いて目が赤いけど、お兄ちゃんならいっか……
佐野玲於
佐野玲於
おい。
中務あなた
中務あなた
はぁ!?なんで佐野くんが!?








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佐野玲於
佐野玲於
お前。俺のメイドになれ。