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第76話

いじわる王子とメイド
波の音が聞こえる。

30mぐらい下は海。
そして目の前にはお父様と…彩葉ちゃん。
その後ろには警備員が数えきれないぐらいいる。

美咲彩葉
美咲彩葉
もう逃げられないよ
佐野玲於
佐野玲於
なんでここが分かったんだんだよ!


玲於が叫ぶ。私は怖くなって玲於の傍に近寄った。

少しの沈黙。彩葉ちゃんの口角がニヤリとあがった。
この顔をする時の彩葉ちゃんはいつもの時とはまた違う。
怖い…。迫力が伝わってくる。

 

私を指さしてこう言った
美咲彩葉
美咲彩葉
あんたの友達。伶菜ちゃんが言ってくれたよ。
中務あなた
中務あなた
れい、な…、?
美咲彩葉
美咲彩葉
児童養護施設と最月家の契約を切るのと、メンディーさんをクビにする。
そんなことを言ったら、すぐ言ってくれたよ
美咲彩葉
美咲彩葉
あの人は、あんたと玲於の気持ち悪い恋より周りにいる人達の安全を取ったわけ。
笑えるわ…笑
あんたと伶菜ちゃんの友情を伶菜ちゃん自身が踏み潰すとわね
中務あなた
中務あなた
まだ、友情が壊れたわけじゃない!!
だったら私も伶菜の立場になったら、伶菜の方を選ぶ
美咲彩葉
美咲彩葉
お前の意見なんて聞いてないの


彩葉ちゃんは近くにあった空き缶を蹴る。
崖の下に落ちて何秒かたった頃に水音が聞こえた

下を見てみると結構深い。

手の震えが止まらなくて嫌だ。
お父さん
お父さん
玲於!!こちら側に戻ってきなさい。お前は彩葉さんと婚約しなくちゃいけないんだ。
そんな一般人とつるんでるんじゃない!
佐野玲於
佐野玲於
彩葉と婚約することが俺の使命なのか
お父さん
お父さん
そうだ。
佐野玲於
佐野玲於
やだね。もうお父さんの思惑に従わない。俺は俺の道を行く

玲於がきっぱりと言った。
その姿が苦しくなった。

玲於とまだ付き合ってない時。聞いたんだ

「お父さんの命令でいっつも生きてきた」って。



「ダンスしてることは秘密な」って。

やっぱり私はそんな所が好きになったんだ。

何故か涙を流しそうになって堪える。
どうしたら私と玲於はずっと一緒にいられるんだろう。

どうしたらお父様や彩葉ちゃんに邪魔されずに過ごせれるんだろう
お父さん
お父さん
だったら
お父さん
お父さん
中務さんを警察に突き出してもいいんだな
中務あなた
中務あなた
え、
佐野玲於
佐野玲於
どういうことだよ
お父さん
お父さん
警察に嘘の情報を言えば、中務さんは玲於に近づけなくなる。
ストーカー…とも言えば、そうなるだろうな
佐野玲於
佐野玲於
てめぇ!!
お父さん
お父さん
だったら、中務さんと離れるんだな
佐野玲於
佐野玲於
どっちの選択を選んでも……離れることになるじゃねぇかよ
お父さん
お父さん
そりゃあそうだ。


玲於が追い詰められてる。
私も何とかしなくちゃいけない。そう思ったけど、彩葉ちゃんが目の前にいた。

美咲彩葉
美咲彩葉
ねぇ、玲於を悲しませないでよ。っていうかあんたなんかいらない。
中務あなた
中務あなた
違う。悲しませてるのは彩葉ちゃんでしょ。
…私はただ恋をしていただけ。
美咲彩葉
美咲彩葉
その行動が気持ち悪いだよっ!!
美咲彩葉
美咲彩葉
………あんたなんかいなくなれ…っ!


ドンッと後ろに押された。
何が起きたのか分からなくて、全てがスローに映って、

玲於が私の目に映るのに、どんどん離れていって


ドボン!!!!

と、大きな音がなった。




体が一気に冷たくなった。


佐野玲於
佐野玲於
あなた……っ!!!


そんな玲於の声がしたのに、起き上がれなくて。

目の前の何もかもが冷たくて、


あぁ…私。
“海に落ちたんだ“

と分かった。


中務あなた
中務あなた
……ありがとう


そう呟いて
















目の前は真っ暗になった