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第42話

いじわる王子とメイド


廊下を走った。



伶菜への申し訳なさ。




そして玲於に会いたい




そんな気持ちになったのは初めて。
嬉しかった。何故だか


彼ならあそこにいる



階段を登ってドアをあける


でも、いたのは……
佐野玲於
佐野玲於
あなた!?
中務あなた
中務あなた
れ、玲於……!
片寄涼太
片寄涼太
あ…あなた。
数原龍友
数原龍友
大丈夫か。なんもされなかったか
中務あなた
中務あなた
だ…大丈夫だよ!!
白濱亜嵐
白濱亜嵐
良かった……



4人だった。

隼君は…というと、隼君1人だけ中等部

建物は同じ敷地内にあるけど、ルールとか違うし



片寄涼太
片寄涼太
中等部はまだ、噂が出回ってないって。隼が
中務あなた
中務あなた
良かった……


4人の話を聞くと、セレブ科にも、写真が貼ってあったらしい。


これはまずいな…と思い、ざわざわしていた教室を4人は出ていって合流したと。



私が来ることを信じて、屋上で待ってたらしい





そしたら、温もりがくる

この温もりは私を安心させてきた
思わず泣きそうになる
佐野玲於
佐野玲於
ごめん。



───玲於の優しさに触れた気がした





中務あなた
中務あなた
違う。玲於のせいじゃない…
佐野玲於
佐野玲於
ごめん。ごめんな



玲於のせいじゃないって言ってるのに…。

玲於はごめん。しか言わない。




ずるいよ






泣かせないでよ。







お父さんとお母さんが亡くなったときから、泣かないって。
強くなるって決めてたのに。

数原龍友
数原龍友
教室、行けるか?
中務あなた
中務あなた
行ける…
佐野玲於
佐野玲於
ダメだ。
中務あなた
中務あなた
え。
佐野玲於
佐野玲於
今日は俺と一緒にサボっちゃお。
片寄涼太
片寄涼太
じゃあ、早退ってことでいい?
白濱亜嵐
白濱亜嵐
俺ら、1年の教室行って、先生に言ってくるけど…あと、荷物も持ってくる




……少しだけ甘えてもいいかな
中務あなた
中務あなた
うん。ありがとう
白濱亜嵐
白濱亜嵐
じゃあ、屋上で待ってて



3人は階段を降りていった。
屋上には私と玲於の2人だけ。
夏なのに冷たい風が吹いて、私の肌をすり抜ける。


玲於は抱きついたことを気にしてるのか顔が真っ赤。
私のこと、散々照れ屋だとか言って、玲於もそうじゃん……
佐野玲於
佐野玲於
もっと、頼れよ。
中務あなた
中務あなた
うん……。
佐野玲於
佐野玲於
俺のこと信じて
中務あなた
中務あなた
信じる。
佐野玲於
佐野玲於
泣いてもいいよ。
俺、見ないようにするから




今度は私から

私から抱きついた。
涙が私の頬を伝って、床に落ちて、小さな染みを作る
中務あなた
中務あなた
グスッ…うう…
佐野玲於
佐野玲於
大丈夫だよ。俺が守るから



そんな一言が心に響いて。
玲於は無言なまま。私の涙も全部受け止めたくれた。





亜嵐と涼太が私と玲於の分のリュックを持ってきてくれた。
亜嵐が伶菜を見つけたみたいで
白濱亜嵐
白濱亜嵐
あなたのこと、心配してたよ。
伶菜も早退するって。
中務あなた
中務あなた
そっか…後で謝らなきゃ…
片寄涼太
片寄涼太
それじゃ。2人で気をつけて帰りなよ?
中務あなた
中務あなた
うん。
佐野玲於
佐野玲於
ありがとな。じゃあ、
白濱亜嵐
白濱亜嵐
じゃあね~
片寄涼太
片寄涼太
じゃあね。



玲於と初めて帰った。





……後ろ姿を見られてるとも知らずに






私が最月家のメイドにならない方が良かった?


そしたら、自分自身も失わずにすんだのに。






ずっと“憧れ“で良かったのかもしれない