生徒のみんながやっと授業から解放される時間。
休み時間。
僕は伸びをしてため息をこぼす。
今はお昼休憩。
今日弁当忘れたんだよなぁ…。
購買行くか…
真剣に第5人格をしている親友に一声かけて僕は購買に向かった。
僕はイチゴミルクとクリームパンを手に教室に入ろうとした。
だけど、
親友の怒鳴り声がした。
続いて、
幼馴染みの声。
僕は独り言を言いながら教室にはいる。
僕の予想通り、親友のさとみくん、幼馴染みのあなたが、喧嘩中。
大声で喧嘩している2人に近づき自分の席につく。
すると、待ってましたと言わんばかりに口を開く2人。
まぁ、仲のよろしいことで。
これも日常になっている自分が怖くなる。
クラスのみんなもこれが当たり前なんだろうなぁ…。
2人をちらりとも見ねぇよ。
とりあえず。いつも通り僕は2人の仲裁役だ。
無理矢理にでも終わらせないとこの2人は一生喧嘩し続けるだろう。
あれ?いつもとなんか違う。
いつもはすねながらも「わかった…。」と言って終わるのに。
いつもみたいに仲直りしない2人。
すると、
こんなことは初めてだ。初めまして(((
喧嘩は何回も見たことあるけどこんな長いのは初めてだなぁ。
クラスのみんなもビックリしてるよ。
こっちをガン見だよ。
すると、
救世主が来た。
嬉しい。なーくんがいれば解決だ。
そう言って2人は教室を出ていった。
そう、信じられないかもしれないが、あの2人は付き合っている。
しかも今年で3年目。
僕たちは今高2だから、2人は中3の時からの付き合いだ。
このあとのことを考えると、鳥肌がたった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!