第6話

5話。
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2021/12/08 02:44





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ディア・クロウリー
それにしても、一体何故勝手に扉が開いてしまったのか………
純連 あなた
さぁ、私に聞かれても……
元々開いていたので、取り敢えず出れば良いのかなって思いまして。
ディア・クロウリー
そうですか……
そういえば、この狸くんが学園に忍び込めたのも謎ですね。
グリム
狸じゃねぇ!グリム様だっ!!
学園長室に連れて来られ、絨毯も何も敷かれていない場所に立たされる。
グリムは少し大きめな檻?籠?に入れられていて、大きな動きが出来ない状況にあった。
「ここから出すんだゾー!!」という声を聞き、出してあげたい感情に駆られながらも、動かないでくださいと言う学園長には背けず目をギュッと瞑り棒立ちする。

次の瞬間、学園長の鉤爪がカチャカチャと当たる音がした後、薄らと目を開けば目の前には小さな妖精が飛び回っていた。
白や黄色に発光する美しい妖精が、私の体を隅々と調べ行く。
何かをぶつぶつと呟く学園長が、カッと目を見開いた瞬間、妖怪は煌めき弾け、小さな粉の様なものに変わってしまった。
純連 あなた
………えっこれ、砕いたんですか!?
ディア・クロウリー
違いますよ、そんな物騒な事言わないでくれます!?
これは元々"妖精の粉"から作られた偽物なんです、だからこの粉があるべき姿なんですよ。
純連 あなた
へぇ……流石ですね、勉強になります!!
素直にそう告げれば、学園長は鼻高々になり「そうでしょう?私、一応魔法学園の長ですから??」と、ニコニコ笑みを浮かべ出す。
はぁそうですかと右から左に流し、身体検査は終わったかと問えば、終わりましたと頷く。

じゃあ式典に戻って良いですかと問えば、それにもえぇ良いですよと頷き、私は勢いに任せて「よっしゃあ!!」とガッツポーズを決めてしまった。
いや、よっしゃあと叫んではない。多分、いや叫んだ気もする。
いや、よっしゃあとも叫びたくなるだろ普通。
だって早く寮選別見たいし、私が何寮に選ばれるのかとか、どの寮長とお話出来るのかとか、いや別にモブで大丈夫ですけどね!?
マジカルペンを振って、魔法を出してみちゃったりしたい。
水属性か炎属性が得意だといいな、だってなんか、カッコいいじゃん?
純連 あなた
それじゃ、一緒に式典に戻りましょー!
ディア・クロウリー
えぇ、では狸くんは君に託しますよ。
グリム
ふなっ、嫌なんだゾ!こんなチビに持たれるなんて、オレ様の威厳が!!
純連 あなた
誰がチビだって!?!?
一応リドルくんと同じ身長なんだぞ、と心の奥底で思いつつ、グリムの入った檻?を受け取った。
まだふなふな言っているので、歩きながら少し指先でもふもふしてやった。





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